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括り括られるRock

11/27(日)

9人のDJが25分一本ずつというタイトなタイムテーブルでしたが、それぞれの感じる「ロック」という大きな括(くく)りの中でのテーマ設定がとても面白く、9×25=3時間45分ぴったりの本編まったく飽きることなく聞かせてくれました。延長戦はちょっと長かったですけどね。でもみなさんよく飲んでくれて、嬉し楽しかったです!

出演順(敬称略)に、①東欧RockのCaptain Bob ②スワンプRockのMasao Ohno ③Modeeeern PooopのGeorge Oikawa ④UK70’sハードRockのDoka ⑤ハードボイルドのGen ⑥sister m. ⑦Funk Rockの阿仁敬堂 ⑧kzmx ⑨冬がテーマの主宰makizoo

個人的なフィルターとしては、我々のFunkブームを違う角度から拾ってくれた浅見さん、テーマから一切ブレずにキメたGenさん、得意のドロ沼系でもスライドものを中心に熱い曲で押してくれたAOR初参戦のマサオさん、そしてRockイベントらしくハード・クラシックで王道を行ってくれたDokaさん、以上諸氏の選曲が引っかかってくるあたりが自分の特に好きなRockということになるでしょうか。

そしてこの日の個人的感嘆符コーナー!
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Duane Allmanのアンソロジーに入っていたSam Samudioはこれか!Richie Havensでまさかハードボイルドを感じられるとは!Zappaバンドのフィドル奏者でMPS吹き込みの多いSugarcane HarrisのファンキーなJohnny Otisプロデュース作!Vaughan Brothersの90年アナログ盤、名曲”Tick Tock”!
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追悼Leon Russelのナイス夫婦ジャケ表裏!Mandrillは漢字でこう書きます1stシングル日本盤!そして最後はFunkadelic72年オリジナル盤!

このイベント「After h’Our Rock」はお察しの通りアダルト・オリエンテッド・ロックという日本語英語的な用語「AOR」をもじったわけですけど、いろいろ聞いて大人になった40代オーバーの我々世代が、一度飲み込んでゲップみたいに後から出てくるアフター感と言いますか、当時のハードでヘヴィーで衝撃的だったものもアフター・アワー的に気楽に聞けちゃう感と言いますか、そんな現在のロック感だと思うんです。乱暴に言ってしまえば、総じてポップスです。

Rockって昔の不良みたいなものかもしれない。「暴走族やれないようじゃ社会で通用しない」って、70年代のドキュメンタリーで暴走族のリーダーが言ってたように、意外と大人になったらしっかり社会で頑張っていて、枠組みの中で精一杯Rockする、っていうのがRockなのかもしれない。

実は自分にとってRockとは、もっと乱暴で荒くれ者で、社会不適格で人でなしで反社会的なイメージだったんですが、そういうのはもっと別の言葉なんでしょうね。このイベントのおかげで、ようやくRockというものが分かりかけてきた気がします。様々な括り括られの総体がRockであり、つまり社会と同義であります。そういう意味では逆に、うまく括れ括られない乱雑感、そのもがきもまたRockなのでしょう。


by barcanes | 2016-12-01 02:27 | 日記 | Comments(0)