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代表戦を応援する

サッカーW杯出場を決める代表戦を観た。こういう試合の日はヒマに決まっているので、せっかくだからお店でプロジェクターに映してみた。相変わらず決定力のない敗色濃厚な中で最後にPKで追いつき引き分けで、よかったよかった。

なにが良かったんだろう。みんながガッカリしなくて良かったのかな。

どこかで誰かが、日本人は怪我して死にそうなカエルにさえ応援する(ネット上で)、なんて言っていたが、実際に死にそうなカエルがいたってだれも助けないだろう。応援っていうのは随分と身勝手なもんだと思う。

挨拶程度に「応援してください」と言い、ネットやテレビの向こうから応援してますと言い、応援なんて上っ面な言葉はなくなっちまえばいいのに。応援っていう言葉の意味は、手を汚すか身を捧げるか、それができないなら金を払えっていう意味だろうが、転じて何もできませんが気持ちだけはあります、っていう意味にもなる。しかもその気持ちはその時だけで、持続なんて必要ない。

渋谷の駅前にはいつものようにバカ面をさらして騒ぐ若者がいて、交差点を封鎖しようとする警官がいて、やれやれと思う。ここぞとばかりに国家権力的なものに反抗する気分で交差点に突入する群衆。まああくまで「気分」である。それをテレビで見ながら「やれやれー」と応援する私。勝手なもんである。(後日のニュースでは、それはオモロイ警官のアナウンスでうまくさばかれたそうで。警視総監賞だそうだ。)

応援には持続が必要だから、試合が終わっても「はいおしまい」ってわけにはいかない。芸能人を追っかけ回すファンがいたり。出番が終わったらそっとしておいてくれるのも応援のうち。静かに持続するのがファンの道。応援の道。

持続しようとするのはいつでも人であって、国は持続ということが苦手である。何かを煽っては新しい制度を作り、持続できずに疲弊してゆく。頭のいい人は新しいものに乗っかっては金を引っぱり、疲弊する国は人民の応援にかかっているという次第。

煤けゆく私の店もみなさまの応援にかかっている次第です。
by barcanes | 2013-06-04 03:09 | 日記 | Comments(0)