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「スクールウォーズ」

先日、たまたまYouTubeで「スクールウォーズ」を見つけてしまった。放映は1984年、私が小学校5年生の頃のいわゆる「大映ドラマ」である。私が見たのは夕方の再放送だっただろうから、おそらく翌年6年生の時にやっていたのだろう。小学校でスクールウォーズごっこをして遊んだのを憶えている。少年野球をやっていてスポ魂ものに弱かった小学生の私は、中学に上がったらビシビシしごいてもらおうと思って、2歳年上の姉に「一番厳しい部活はどこか」と聞いたらバレー部だろうと言うので、頭を丸めてそこに入部した。もしラグビー部があったら入ってたかもしれないなあ。

最近、高校のバレー部の創設80周年とかで記念誌を作ることになったそうで、各学年の思い出話を寄稿することになった。具体的な記憶が曖昧なので、急遽同期の4人で集まった。一人だけしか憶えていないことでは信憑性に欠けるが、二人憶えてたらきっと事実だろう。そこで出てきた話といえば、たまに練習を付けに来てくれるOBの中でも一番恐れられていた大先輩の打ってくれた球が気に食わなくて、そのボールを打ち返したとか、審判の判定に納得できずに暴言を吐いたとか、練習試合の相手の学校がへなちょこ過ぎて気に入らず、一人で帰っちゃったとか、大事な試合で負けて「チキショー!」って叫んだとか、全部私のヒドい話ばかりだった。言われてみれば、確かにそんなことをした気もするが、ほとんど忘れてしまっていた。

でも俺は他人事のように大笑いして、それでいて嬉しかった。俺も結構熱くやっていたのだなぁと。そしてそんな俺を手をこまねきながらも受け止め、付き合ってくれた先生や仲間がいたのだ。毎日毎日顔を付き合わせ、うまくいかない不満をうまく表現もできないままにぶつかっていた。勉強もろくにせずバレーボールのことばかり考えていた。大した戦績ではなかったが、ともに戦った仲間がいたのだ。憶えていてくれた。その記憶はやはり永遠なのだ。

何が泣けるって、歌でも音楽でも、やっぱり熱いものだ。熱いものがくすぶっている。消えかけて忘れかけたものにもう一度小さな火がつく。熱くなりたいのに熱くできていない不足が常に涙腺を刺激する。単純に純粋に、欲求をぶつけながら動く。欲求不満を抑え込んでしまい、安全圏に身を置くことに慣れてしまうと、動き出すことにいちいち勇気が必要になる。生きることに必要なのはそういう勇気なのだ。でもそういうことは学校でも家庭でもなかなか教えてはくれない。熱さと勇気はイコールではないが、動き出すきっかけにはなる。

ドラマ「スクールウォーズ」のモデルになった京都伏見工業の山口良冶先生の無料の講演会が先日藤沢であったそうだ。僕の同期のラグビー部のヤツが聞きに行った。山口さんはその名の通りの泣き虫で、講演の中でも何度も泣いたそうだ。友人も思わず泣いてしまったと言っていた。山口さんのドキュメントも動画で見られる。原作を読むと、ドラマの半分ぐらいは実話であることがわかる。ドラマのオープニングは実際の試合の映像を使っているし、あの中には後に同志社、神戸製鋼、日本代表で活躍した名選手平尾誠二もいるのだ。某動画サイトで全編が見られる。熱いのが分かる若手はぜひ見てみてください。ハマると止められないけどね。

それにしても岡田奈々が、かわいすぎる。
by barcanes | 2010-10-26 20:44 | 日記 | Comments(0)