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ある別れ話

カウンターで別れ話とかさ、やめてくんないかな。(あれ、家を出てったって言ってたよね?)せめて端っこの方とかさ、聞こえないところでやってくれればいいんだけど。なんでカウンターの真ん中に二人で座るわけ?

もう顔も見たくないから出ていけ、とか言われてさ。好きにすれば。私はもう知らないから、なんて一方的に言われちゃって、男の方は返す言葉に説得力もなくて。好きなことは趣味でやればいいじゃん、なんで堅実な仕事を選ばないの?なんて、女の方は勝手に言う。(僕は黙って聞いているが、だんだんムカついてきた。)だから、好きなことをしたいから出ていったんじゃん、男の方もやり返す。オレも一生懸命やってるし、最近いい感じなんだ。やってることを分かってほしい、認めてほしいって様子だ。最初は人前で音楽でもやったり、変わったことをやったりするのを面白がって応援したりしてたのが、女っていうのはいざってなると「趣味の範囲で」なんて言い出す。まあつまりは「しっかり稼いでこい!」っちゅうわけだけど。まあそうやって骨を抜かれてゆくわけだ、男ってのは。はいはい仰せの通りにって、金を稼いでくりゃいいのか、組織やら社会にうまくハマればいいのか、それでいいのかい男の役目ってのはさ。それでもなけりゃ、どうすりゃいいんだい?

でもそこで折れて、女の言うことを聞いたって、一度は彼女の思い通りになったとしても、女ってのはまた次の要求をしてくるもんだぜ。つまりはどこまでいったって、思い通りにならないものを思い通りにしようと、わめき始めるのさ。そこに理屈も筋道もなにもありゃしない。ペットと一緒さ。リーシュを好きなだけ伸ばさせて「自由にしてやってる」なんて油断させといて、思い通りに動かなくなったらキュッとヒモを引っ張るのさ。そうやって飼い犬を散歩させて喜んでる飼い主みたいなもんだ、女ってのは。ウンコの処理もしてくれるしね、帰れば餌もくれる。まあ愛に弱いってもんさ、優しい男ってのは。そうしてるうちに、仕方なしにヒモにつながられてるのを、絆とかつながりなんてものと勘違いしてしまうのさ。それが愛だって。要するに、帰ってきてほしいって言ってるわけだ、その女は。だけど素直にそうとは言わないんだな。素直に言っちゃえばいいのに、なんて思っちゃうけど。好きにすれば、知らないから、その繰り返しさ。

いい加減そんな話を聞かされて、聞きたくもないのに、そのうちオレも「黙って聞いてたけどね」なんて口を挟みたくもなってきて、堅実だとかしっかりした仕事とか言ってるけどさ、オレなんてこんな商売だけどどう思うんです?なんて聞いたらさ、「ヒトゴトだから」ってヒトコトでさ、まあ案の定だよな。そんなやりたくないことでもさせて、つまんない男になってほしいの?なんて聞くと「まあね、そうなんだけど」ってさ。それでオレはだいたい分かったわけ。この女は、その男のことなんてなんにも考えちゃいないってこと。考えてくれとまでは言わないけどね。せめて自分のことしか考えてないってことぐらいは気づいてほしいよね。

でもホントはそうじゃなくて、自分勝手にも相手の役に立とう、とかね、二人合わせての最大利益みたいなことを考えてるんだ。アタシにとっても良くって、アンタにとっても良いことってことで、お互いに良いんだからさ、少し我慢して妥協案みたいなところを、ってね。でもそれは結局、アンタとアタシがこの先ずっと一緒にいるっていう前提なわけだ。運命共同体だって前提で別れ話をしてるわけさ。これは矛盾さ。どっちかを捨てなきゃいけない。運命共同体であるか、別れて別々になるか、どっちかをさ。覚悟して決断しなきゃ。もっと言えば、運命共同体であるのが別々になるのか、別々な者同士が運命を共にするのか、そのどちらかを選ばなくちゃいけないんだ。どっちが二人にとって、二人の今後にとって、どっちがいいんだい。どっちが得かでもいいさ。

お互いに先の見えない、抜け道のない話さ。酒も進みやしねえし。はっきり言ってそんな客、さっさと帰ってほしいんだけど、オレはそんな「はいおしまい!」みたいなタイミングを窺ってるんだ。カウンターの端に座ってる仲の良い女の子と、オレは違う話題でもと思ってるんだけど、時々こっちの話にその二人が入ってきて、それでもしばらくするとまたあーじゃないこーじゃない始まっちまうわけだ。

そうやって少し離れて見りゃあ、ずいぶん年の離れたようなカップルだなあって、男からしたらずいぶん年上の姉さんじゃないか。え、親子?母と息子かい?そういうことか。どおりで、自分の母ちゃんにガミガミ言われてるみたいな気分だったわけだぜ。母ってのは女を忘れたようで、どうしたって他人にはなれない男に対してはね、眠ってたもんが呼び起こされちまう。女なんだね。どうにかしないと・・・。

自分の問題は自分で解決しろ、ってジョーも言ってたぜ。つまりは、解決すること、解決し続けることが人生なのかもね。自分が巻き起こした問題なんだ、すべては。自分の世界のすべて、さ。引き受ける世界の大きさで、人間の大きさが決まるのさ。世界中のあらゆる問題が、自分の問題なんだ、きっと。人が生きるってことは、解決を待ってる問題みたいなもんさ。ってことはよ、そもそも問題がないようなのは、生きてるってことにはならないのさ。解決しちまったら、世界は終わり。あんたの小さな世界は、だけどね。

頑張っていこうぜ・・・。
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by barcanes | 2011-08-29 20:36 | 日記 | Trackback | Comments(0)

「TAJIROCK FESTIVAL!! ANNIVERSARY!!! of Summer End」

8/28(日)「TAJIROCK FESTIVAL!! ANNIVERSARY!!! of Summer End」
近田心平、ミヤシタコースケ、田尻Uターン、citta and more.
open 20:00 / start 20:30 / donation & drink
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田尻ファンのみなさんは、ぜひプレゼントを持ってきてね!だって田尻の誕生日なんですもの。今回のタジロック。
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by barcanes | 2011-08-28 21:55 | イベント | Trackback | Comments(0)

今西太一とヘルメッツ

ヘルメッツ。ロバート・ジョンソンが使ってたような古いスタイルのギブソンにヘビーゲージを張って、おかげでテンションに耐えきれずブリッヂが浮いちまうようなストロークをして、上向きに構えたマイクに覆い被さるように叫ぶ「山ちゃん」と、まるでバックに派手なドラムとベースを従えたロックバンドのように歪ませたテレキャスを振り回す(しかもイスに座ったまま)「オータニさん」の二人組。気持ちいいぐらいにキモいからオレは「キモ気持ちいい」って密かに命名した。それってロックじゃんか。自分たちの価値観、美意識が変でもキモくても気持ちいいぐらいなんだからさ。「風林火山」って曲が良かったけど、来月発売の、10年やって初めてのアルバムってのには入ってなかったな。山ちゃんはたまたまオレの知り合いの旧友だった。オータニさんはオレと年も近くて、ギター弾いてないときは控えめで、いい奴だった。たくさんビール飲んで、喜んでくれてたからまたきっと来てくれるに違いない。
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客が少ないときのライブってのが俺は嫌いじゃない。少しヤケクソ気味にも、本気でやってくれたりするから。今日も残念ながら客は少なかった。それでも太一さんは関係なしに大声で歌って客にも歌わすからオレも頑張って歌った。湿っぽい歌なんかぶっ飛ばしていくんだけど、ぽろっと「生きてゆくのは辛い・・・」なんていう歌詞があるから、オレは真実は難しいことなんかじゃないんだって思った。世の中は分かりにくいけど、難しいことなんてちっとも真実じゃない。分かりにくいことなんて、なにかごまかしてるのさ。「大昔から被災地」なんていう大阪西成のオッサンには分かってるようなことが人生の真実じゃなきゃおかしいさ。でもこの世の中はそうじゃない、ゴマカシで成り立ってるんだ。人は一生懸命そのゴマカシを学んで、この世の中と妥協して生きてる。そしていつの間にかそれがマトモだと勘違いしてしまうんだ。「さよなら三角 丸くなったのはオレだ・・・」って強く歌うのさ。そして「オレの自転車はまた持っていかれちまった・・・」ってとこで、またしても涙が出てしまう。なんでか分かるかい。持ってかれちまうようなところに置いちまうからさ。分かっちゃいるんだけど、またやっちまうのさ。そしてとぼとぼ、歩いて帰るんだ。空を見上げるといつものように月は・・・欠け始めている・・・。

偉い人は言った
政治生命をかけてやるとね
そうじゃねえ
あんたの命 全部かけてやんな
お偉方は言う
国のために 国のためにと
そうじゃねえ
人のために 人のためになりな
「にっぽん」

新曲やライブ録音をCDRにして売って、太一さんはそれを福島に持ってくんだって。西で稼いで東北に持ってくって。つい最近もヘルメッツと一緒に東北を回ってきたってさ。ライブが終わって、2時ぐらいまで飲んで喋った。ショーケンのレコードや松田優作のドラマの話なんかで。次回はカズマックスがDJをやることに決定。いつかうちが満員になるまでライブを続けてやるって。太一さんがテレビやヒットチャートに乗ることはなくても、その姿勢が変わることはないだろう。それでいいんだ。変わる必要なんかないさ。東北の復興まで40年。それまで見届けるってさ。あのオッサンに頑張って続けてもらうためにも、オレたちみたいのが客を少しずつでも増やしていかないとな、って思った。なんでみんな来ないんだろう、こんなにいいのに、っていつも思うんだけど、それは単に自分たちの集客の努力が足りないからなんだろう。そりゃあオシャレじゃないし好き嫌いのはっきりするようなスタイルかもしれないけど、こんなに熱くて笑って泣けて、酒も一緒に飲めてね、まあなんて説明したらいいか分かんないんだけど、なかなかないよ。
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by barcanes | 2011-08-27 23:50 | 日記 | Trackback | Comments(0)

今西太一&ヘルメッツLIVE

8/27(土)「奇跡のオッサン:今西太一LIVE」
open 19:30 start 20:00
charge ¥1500
オープニング・アクト:ヘルメッツ
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当店は3度目?4度目?もう分かんなくなっちまった、暑苦しいオッサン、悔しいけど泣けてくるから奇跡のオッサン(たぶん)、太一さん、またやって来ます!オープニング・アクトはフジロックにも出た(らしい)二人組ヘルメッツ。太陽ぬ荘店長イチオシの二人です。

暑苦しいのなんて見たくねーよ、というオッサンも、そんなこと言わずに野次を入れに来てね!
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by barcanes | 2011-08-27 21:43 | イベント | Trackback | Comments(0)

報告会

ちょっと報告すべきことがあったので、お店を始めた当初から3、4年前ぐらいの間、うちによく来てもらっていた常連さんたちに声をかけ、集まってもらった。結婚したり引っ越ししたり、取り巻く環境が変わって足が遠のいちまった。あるいは、なかなかお店に来る言い訳が見つからなくなってしまった昔の常連さんたちに、たまにはお金を使わせようって魂胆さ。

まあ半年に一回ぐらい顔を出してくれる人もいるけど、常連同士が顔を合わすチャンスはあまりないから、今日は同窓会みたいになった。週末金曜日に決まったように集まった人たち、みんなで出かけたりもしたし、地引き網も毎夏やった。毎日のように会った日々もあったし、濃密に語り合った時季もあったさ。みんなが見守ってきてくれた断片的な話を総合すれば、僕のこの10年間はきっと立体的に積みあがるだろう。でも、みんなそんな懐かしい話なんかより、今の話とこれからの話をしてた。そして僕の報告と今後を楽しみにしてくれた。

僕の報告なんて、ホントはおまけみたいなもんさ。懐かしい顔が揃って、みんなでこれからの話題で飲んで、それが嬉しかった。最後はお店で寝ちまって、具合悪かったけどね!

みんな、今後はもうちょっと飲みに来る頻度、上げてもらわないとね!
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by barcanes | 2011-08-21 01:32 | イベント | Trackback | Comments(0)

Police and Thieves

「Voices Inside~スクールデイズ:青春編・夏」が、胸キュンブラザーズの活躍もあってひと盛り上がり終えた頃、久しぶりにこの店にお巡りさんがやってきた。滅多なことでは苦情がこないのだが、昨夜は涼しかったし、エアコンをつけるほどでもなかったので窓を開けたまま、深夜までワイワイ騒いでた。明け方に大音量でCDを聞いても、10人以上のブラスバンドでライブをやっても、苦情がこないのがこの店のいいところだ。それにここは商業地域だ。地主なら仕方もないが、わざわざ駅近くのうるさいところに引っ越してくる方もどうかしてる。静かに眠る権利でも主張するなら、のどかな田舎にでも行ってくれ。ビッタリと窓を閉めて、エアコンかけて寝てもらうしかないぜ。

以前、私服の警官が6、7人で突然やってきたことがあった。何を恐れてか、そんな人数で来るんだろうね。当時一斉摘発で風俗店の違法就労を取り締まっていたらしく、当店も従業員の数を聞かれた。その日はイベントをやっていてお客さんが結構いたのだが、従業員は私一人だと答えると、ぽかーんとして当店の内側のドアの外からガラス窓の内側をきょろきょろ覗いていた。なぜだか彼らはドアの中には入らないし、ドアを閉めて外に店員を呼び出す。一応、営業妨害と言われないようにしているのだろうかね。お咎めなしだが調書と念書まで書かされた。

昔よく来ていたオーストラリア人とカナダ人の仲の良い二人が、そのときはなんだか言い争いを始めて、やがて取っ組み合いになってきたから、お前ら外でやれよって放り出したら、下のお店の閉店したシャッターがガンガン鳴り始めた。そのうち通報があったらしく(電話が来たんだったかな)、ああ、うちのお客です、知ってる奴らだから大丈夫です、なんか言って、なだめに下に降りてったら、向こうから、駅の方からさ、Gメンばりに横一列になって、盾を構えて防弾チョッキ着た機動隊みたいなお巡りさんたちが10人以上はやって来たもんだ。若い頃はラグビーをやってたガタイのデカい二人だから、っていったって、そんなカッコウして、そんなに人数集めて来なくてもいいだろ、ってぐらい集まってきたから笑っちゃったね。言葉が通じなかったら、実力行使しちゃうのだろうか。あいつら日本語上手だったけどね、外国人だからってメンドクサいことになったらかわいそうだから、さっさと店ん中に引き上げさせて、はい調書ね、僕でいいですか、お決まりの名前と住所と電話番号ね。

苦情って言うのは匿名で来るのか、どこに住んでる人か教えてくれない。ごめんなさいね、って窓閉めて、外に出してるスピーカーの音も消して、それでもお巡りさんわざわざ戻ってきて、まだ聞こえるねぇ、と慎重なご様子。誰をそんなに気にしてるんだろ。匿名の方のご指令ですか。大丈夫、たぶんね、さっき何人か帰っていったときに少し騒ぎながら歩いてっただけですよ。音楽より人の声の方が響くからね。ってお巡りさんをなだめて、あんたもご苦労さんだね。こっちも迷惑かけたくってやってるわけじゃないからさ。ちょっと盛り上がっちゃっただけだ。DJの喋りが最高だったからね。でも深夜に窓開けっ放しはマズかったな。ごめんなさい。すぐ謝っちゃうよ。

文句あったら直接言ってくれればいいのにね。昔の苦情は直接来たよね。裏のババアからよく電話が来てた。そのババアがいなくなってから、そういう苦情は来なくなった。苦情の仲介にお巡りさん使うのってどうなんだろ。なんか気持ち悪い。そうやって文句を自分で言わずに権利やら正当性やらを振りかざすとどうなるかね。当人同士の諍いになっちまっても大変だけどね。ケンカになってから仲裁に入るのがお巡りさんなんじゃないの。文句の多いクソババアの方がよっぽど人間らしくていいぜ。相手は人間だ。お巡りさんだって人間だけど、時に人間じゃなくなっちまう。人間じゃないっていうのは、何かの代理人になっちまうってことさ。ルールやモラルやら、なんかそういうものの代理人との交渉になっちまう。

お巡りさんに頼むのも、先生に言いつけるのも、なにかのせいにしてしまうのも、似たようなもんさ。自分で自分の首を絞めることになるんだ。でもすでに自分の首が絞められてることにも気づかない人ってのは、他人の首も絞めたがるもんなのさ。この世に自由なんてない、誰だって何かに縛られないと生きられないんだって言いたいんだ。ペットみたいな首輪でさ、締め付けられてることにももう気づいてないのさ。でも残念ながら、みんななにかに守られて、なにかを頼りにして、支え合いと縛り合いの隙間を探しながら生きてるんだ。

そうやってロンドンが燃えたって、新聞じゃ「大儀なき暴動」なんて書かれちゃって、暴動に大儀がなきゃいけないのかい。自分たちが大儀で生きてるわけでもないのに、暴れてる奴らに大儀を求めるってのかい。誰かのせいにしたいだけなのさ。イギリス人もほんとバカなんだな。ロンドン・オリンピックのテーマに「London Calling」なんて使おうとするから、「London's Burning」しちまうんだよ。分かってんのかな。締め付け、締め付けられることが当たり前になっちゃうから、そうじゃない奴らが許せなくなっちまうのさ。

暴走族なんてかわいいもんだ。追いかけるから逃げるのさ。逆走したらもう追跡できないから、お巡りさんは一生懸命デジカメに撮影して、後から逮捕するんだと。テレビ得意の警察番組でやってたよ。子供の世話は大変だね。追っかけてあげて記念撮影だ。教師も大変だ。若い教師が痴漢で捕まっちまった。担任も持ってるのに、夏休みが開けたら先生もういない。どんなストレスがあったのだろう。痴漢はよくないけど、軽微なもんだろう。これからの人生、どうするのだ。

お巡りさんや先生。正義、正当性、優等生、そういうものの代理、罪を犯せない聖職。この不条理の世の中で、彼らを利用するのではなく、味方になってあげたいね。彼らの中の人間の、大儀や役職の服を脱いだ普通のおっさんの、共に不条理の海を泳ぐ生身の人間としてさ。だからあんまり役職を振りかざさず、マニュアル通りの対応とか、そういうの止めようよ。いざとなったら、みんな味方なんだからさあ。

まあ、タバコでも吸って。体に悪いから止めろって?放射能とどっちが悪い?酒の飲み過ぎもよくないだろ。悪いことも、ちょっとはした方がいいよ。禁煙した元愛煙家が出てる禁煙CMほど質の悪いもんないだろ。昔悪かった人ほど、いい人になったりするのさ。それでも悪いのは、極悪か、それとも悪人になりきれない良い人さ。ちょっと悪いことして、バランスをとろうとしてんのさ。

Police, police, police and thieves, oh yeah...
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by barcanes | 2011-08-20 01:30 | 日記 | Trackback | Comments(0)

中川五郎さん、すごかった!

中川五郎さん、すごかった。グーチョキパーの歌、みんな強くてみんな弱い、幼稚園で歌うと盛り上がるそんな子供の歌も、ダメな男の相変わらずの恋愛ソングも、一台のリヤカーで横須賀の原子力空母に反対した村松トシヒデさんを歌った「一人の小さな動きから」という曲も、ウディ・ガスリーの「ド・レ・ミ」を焼きなおしたと思われる高田渡の「銭がなけりゃ」をさらにもじった「デマじゃなけりゃ」という原発事故にまつわるブラック・ジョークの歌も、そして超直訳の「Like A Rolling Stone」も、最後にいきなりディストーションのペダルを踏んでアコギを歪ましたのも(リハでそんなこと一言も言っていなかったのでPAの相澤君もビックリしてました)、「静かに歌います」なんて言って「ワン、ツー、スリー、フォー!」で始めたルー・リードの曲も、すべてがブレてなくて、すべてがつじつまが合っていて、すべてが同じ一人の人間から一人の人間として、素直に無理がなく歌われていた。

タクローやコーセツやヨースイらのポップ・フォークの世代よりも前の、日本の初期フォークの時代から歌っている人の存在感がすごかった。本物だった。言葉は適切ではないかもしれないが、いわゆる「左翼」的なあり方の(「このマシンがファシストを粉砕する」なんて歌詞もあった)もっともリアルなやり方なのだと思う。それは、一人の人間、ということだ。ポップ・カルチャー、ポピュラー音楽というのは、「大衆」というものに良くも悪くも埋没する。大衆的であることによってヒットや利益を生む可能性もあるが、顔が同じになり言葉が同じになり、同じ服を着て似たような恋愛をして生き方も同じになってしまう。人と同じでなくていいこと、違う生き方をしていいということを、人と違う生きかたを通して表現するのが「フォーク」だ。我々は生きた一人のフォークを目撃したのだ。

五郎さんは70年代までにわずか3枚のアルバムを残しただけで音楽の一線から身を引き、翻訳や著作の世界で仕事をしてきた後、また歌い始めたのだそうだ。「主婦のブルース」などの昔の歌の歌詞を書き直して現代版にしたりして、昔の歌を歌い直す。ベトナム戦争を題材にした「腰まで泥まみれ」(オリジナルはきっとピート・シーガーの「Waist Deep In The Big Muddy」)など、まったく現在にも当てはまる。6弦バンジョーでスリーフィンガー奏法して歌うのは、ピート・シーガーを思わせる。飄々としてユーモラスであり、そして人の思いに気付いて汲んでくれる。気持ちに応えてくれる優しさ、突然熱くなったり叫んだり踊り出したりする、その恥じらいのなさ。

今回、僕らははっとさんから話をもらい、サンドフィッシュ宮井さんにDJを引き受けてもらい、若手から宮下と田尻に前座を暖めてもらい、万全のPAでやってもらおうと言うと、太陽ぬ荘の相澤君は当然のように休みを潰して手弁当で来てくれる。妻(と書くのはまだ慣れてないので恥ずかしいが)の純子はチラシを頼むと得意の切り絵で思っていた以上の作品にしてくれて、五郎さんもとても喜んでくれた。僕はそれとなく、五郎さん翻訳の著作(ブコウスキー関連書)をかき集めて置いておいた。みんなの気持ちを五郎さんはしっかりと汲んでくれて、とても熱い演奏をしてくれた。見に来てくれたみなさんも、きっと想像してた以上の感動をしたことだろう。

パーカッションの永原元さんも、ジャンベひとつで(おそらく)取り決めのない五郎さんの展開についていって、盛り上げ、取りまとめ、時にソロを振られながらサポートに徹し、素晴らしいコンビネーションだった。はっとさんの前座のステージも楽しかった。すべてが素晴らしい夜になった。
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五郎さんは赤ワインをほぼ一本開け、最後にレコードにサインしてもらったのがこれ。33年前の自分の顔のジャケにこれだけ書き込んでくれました!最高です。また来てほしいな。お待ちしてます!

c0007525_20511290.jpg五郎さんの近作。2011年2月のライブ盤。
hoyhoy-recordsより。
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by barcanes | 2011-08-13 23:24 | 日記 | Comments(0)

【告知】中川五郎ライブ!

アンダー・グラウンド・フォークの伝説的レーベル「URC」から69年にデビュー。高石ともや、岡林信康、高田渡、早川義夫らとともに、60年代半ばから日本のフォーク・シーンを牽引した中川五郎さん。『終り はじまる』(69年)、 『25年目のおっぱい』(76年) 、『また恋をしてしまったぼく』(78年)などのアルバムを発表した後、翻訳や小説など文筆の世界でも活躍。訳書に『U2詩集』や『ボブ・ディラン全詩集』などの他、僕も大好きなブコウスキーの諸作、『詩人と女たち』、『くそったれ!少年時代』、『ブコウスキーの酔いどれ紀行』、『死をポケットに入れて』、『ブコウスキー伝』などがある。知らないあいだに、僕らは五郎さんの文章に触れていたのである。

そんな五郎さんが、当店に来てくれることになった。共演の永原元さんと知り合いというはっとさんが今回のイベントを投げかけてくれて、はっとさん自身が前座を買って出てくれ、当店の若手からもということで、宮下と田尻が前座をやってくれる。ライブの合間に音楽をかけてくれるのは我らがSandfish Records宮井さん。僕らが当たり前のように受け入れ、聞いてきた日本のポピュラー音楽シーン、フォーク、シンガーソングライターの世界を最初に作ってくれた一人である五郎さんを、みんなで藤沢に迎えようではありませんか!

僕はレコードは持っていなかったけど、翻訳の本はたくさん持っている。サインしてもらおっと。女性も来てね!

http://www.goronakagawa.com/
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切り絵制作:純子
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by barcanes | 2011-08-13 01:09 | イベント | Trackback | Comments(0)

The Xangos+大口純一郎さん

新潟から昨晩無事に帰ってきた。

昼間にピアノの調律をしてもらって、初めて当店に来てくれる大口純一郎さんを迎えた。大口さんはキューバに演奏旅行にも行かれている方で、ブラジル音楽にも精通して、いわゆるジャズのピアノという典型的なイメージとはひと味もふた味も違う印象だった。つまり音で埋めるのではなく、音で隙間をつく感じだ。シャンゴーズでは、やはり中西さんのエレキ・ギターの音が大きいので、ピアノの存在感がやや薄れた感じがしたが、それは私が一番遠くのカウンターの中で聞いていたからで、ステージ近くではピアノの生音が十分に響いていて、バランスはちょうど良かったそうだ。まえかわの歌い方がちょっと変わったのかな、と思ったが、いくらか骨太になった気がした。以前にも増して開放感が出ていた。尾花さんは表情と姿勢にいつもグルーヴが出ていて、見ていても聞いていても気持ちがいい。

大口さんはお店も気に入ってくれて、ソロ・ピアノのCDもプレゼントしてくれた。ジャケットも素敵でロマンティックなアルバムだった。まえかわが大口さんのピアノだけで歌ってくれた曲、エリゼッチ・カルドーゾの歌らしいが、それを僕の入籍記念にと贈ってくれたのが、嬉しかった。ありがとう。
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by barcanes | 2011-08-12 20:27 | 日記 | Comments(0)

臨時休業のおしらせ

8月9日(火)~11日(木)、お休みしまーす。新潟に行ってきまーす。

申し訳ありませんがこの間、ライブの予約等、お電話では受けられません。よかったらメールに、お名前と人数をどうぞ。
master@barcanes.com
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by barcanes | 2011-08-09 04:25 | お知らせ | Trackback | Comments(0)