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週末の分を走る。

先週の前半が寂しかった反動か、週末は金土日と遅くまで飲みすぎてしまった。金は久しぶりの常連Tカちゃん、日曜はこれまた久しぶりのIマちゃんと、早朝何時か覚えてない時間までマンツーで飲んだ。そして土曜はなんと10ウン年ぶりの合コン。小学校の同級生でもあるK君に誘ってもらい、男女合わせて5,60人という大合コンに早い時間に顔を出してきた。会費5000円で3杯しか飲めなかったが、その後10何人かお店に来てくれた。最後まで残ってくれた何人かとだいぶ遅くまで飲んだ。最後はK君と北口のコーヒー屋の開店を待って、隣りに居合わせた、これから七里ヶ浜のフリマに行くという女の子と喋った気がする・・・。

そんなことで、月曜も走れず。久しぶりに体調の悪いまま夜半まで過ごすはめとなった。週末3日間、足の疲労を抜くには良い休養となったが、「休養もトレーニングのうち」とは言うけれど、少なからずの嫌悪感。こないだ「週6のメニューを組んだ」なんて書いておいて。今日は三日の休養分走ることにした。柳島まで行って湘南大橋から相模川を見てきた。2時間半かかって27キロを小雨の中走ってきた。そんなに速いペースではないが、途中から空腹も襲い、脚のあちこちも痛んできた。足先も濡れて冷えた。太もも裏はひどい筋肉痛だが、それでもダメージはそれほどでもなく、去年に比べれば脚も強くなったのだろう。

それにしても、マラソンというのは恐いスポーツだ。ちょっとした脚の動かし方のズレで、新たな痛みが出てきてしまう。単純な同じ動きをひたすら反復するので、ちょっとしたズレが大きなダメージとなる。マラソンに重要なのは「骨盤、丹田、肩甲骨」と金哲彦さんが書いていたが、私はそれにさらに「着地」を付け加えたい。かかとのどのあたりで接地するか、どのように重心を移動して、そして足指のどのくらいの力加減で離陸するのか、試行錯誤を続けているがなかなか確信が得られない。もちろんその他の身体の使い方もうまくいっているかどうか難しいが、地面から同じ衝撃を受け続ける「着地」の恐さを常に感じながら走っている状態である。

その大きな要因は、アスファルトということにある。硬く平らで均質な路面。これは恐さでもあり、そして最近はそれが退屈にも思えてきた。いや、逆に退屈だから危険なのかもしれない。「マラソンって楽しいの?」とよく聞かれるが、正直言って退屈である。最近はそう答えたりする。この硬く平らで均質な路面、それが退屈さのひとつの要因である気がする。目標や達成感や、レースの日には喜びを感じるかもしれないけど、日々の練習では「うまく走れた」という満足感はなかなか得られないし、走らない人にはそれを伝えることは不可能だ。毎日ほぼ同じコースをたどり、キレイな夕焼けや富士山を見られればよいけれど、あとは日々の変化をながめるだけ、散歩の楽しみ以上ではない。

しかしスネを痛めた年末から、着地の衝撃を受けないようゆっくり走ることや、砂浜を走るようになって、また新たな楽しみを見つけた。境川の河口から引地川までのビーチを、あるいは浜須賀の方まで行ったりする。最初は負荷が強く、特に太ももの裏などが筋肉痛になったりしたが、走り方のコツがつかめてきた。足先で蹴り出せば前のめりに姿勢が崩れる。歩幅を小さめに、足裏全体で着地し、重心をかけないように軽やかに、足裏全体で押し出すようにする。砂浜は波打ち際の濡れたところではなく、なるべく傾斜の少ない、乾いてふかふかなところを行くようにする。どうしても傾斜があるので、左右のバランスを考えれば、なるべく片道ではなく同じコースを往復する方がよいだろう。

私は最近山道を歩いたりしているせいか、この不整地を走ることが面白いのだ。人の歩いた足跡やタイヤの踏み跡もあり、足元を選びながら足をついていかないと、走りにくいし足首をひねることにもなりかねない。傾斜のなるべく平らなところを選びつつ、前方や風景を見渡しながらも一歩一歩の着地点を探しながら歩を進めて行く。その行為は、平らな舗装路を走るよりもよっぽど面白い。退屈とは、便利さと引き替えに我々が失った、この不便な自然のでこぼこを、均質にならしたところに生まれてくるのだ。我々はこの退屈しのぎのヒマツブシをいかにうまく、そしていかにたくさんの手段を持っているかでしか、この時代に生きる幸せを感じることができないのではないだろうか。

しかし道と言えば、最近のガソリン減税、暫定税率、道路予算である。民主党の造反議員が与党の道路族と一緒になって、「道路は生活です!」なんて叫んでいたが、その後のスキャンダルで、建設省だかの道路予算が職員の住宅やリクリエーションの野球のバット代になってた、なんていうのが出た。まさに住まいも遊びも生活には必要です。道路族の言うことは深いね。雪国では公道の除雪は住民の権利として守られているそうだが、まさに道路は生活。しかし、その便利さと引き替えに、我々が得たのは退屈さとヒマツブシでもあるのだ。オイルショックの時代に制定されたという暫定税率も、暫定なのだから今止めるべきか、それとも我々の人生だって暫定的なもの。いつかは死ぬのだから、だったら今死ねというのか。諸行無常の響きあり。南無八幡大菩薩・・・。

不整地の砂浜を江ノ島に向かってスピードを上げ、建設中の片瀬の漁港(今日は大漁旗を掲げた漁船が多く泊まっていたなぁ)の横の段差を上り切って振り向けば、フィラデルフィアの街を見下ろすロッキーな気分で、夕暮れ間際の雲が取れた富士山のシルエットが見える。息を切らして歩いてみても、頭の中にロッキーのテーマが流れてしまったら、また走り始めるのだ。舗道に出たら、それまでの砂浜を押していた脚が軽く感じるが、硬い地面がまた衝撃を与え始める。気分がいい日には、硬い路面が自分の両足を押し上げてくれるような気がする。ムカデのようなたくさんの手で、僕が差し出す両足を一歩一歩受け止めて、そして押し出してくれる感じだ。硬く平らなこの舗装路を、味方にできたのなら、私たちのマラソンにも勝つことができるだろう。この危険で退屈なアスファルトを力にすることができれば、産業革命以来のこの現代社会をなんとか生き抜いていけるかもしれない。車のための道であるかのように我がもの顔に車が走り去るこの道も、もとは人が歩いた踏み跡であったのだ。古の人の踏み固めた、その上をアスファルトで埋め立てた都市の道。

「風にならない都市よ、なぜ俺に力をくれる」
(泉谷しげる「翼なき野郎ども」)

車のために作られた有料道路を走る、日本で唯一のマラソン大会である湘南国際マラソン(今年は理由あって使用できず)も、その他の車道を走る多くの都市マラソンも、退屈と均質の現代社会に対する挑戦であり、硬質さを柔らかく克服してゆく人間と自然の力の取戻しでもあり、そしてこの現実の社会を受け入れ、そこから力を得て、最後まで走りぬく。退屈と危険に陥らないよう楽しみを見出し、社会と共に生きる。マラソンとはそのようなスポーツであるような気がする。(僕は社会から逸脱しがちなので、そのうち嫌になるかもね~。)
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by barcanes | 2008-01-29 23:50 | Trackback | Comments(7)

マラソン話でも

昨日のノーゲスに続き、今日もヒマなので最近のマラソン話でも聞いてやってくださいよ。

3月16日の湘南国際マラソン(30Km)まで2ヶ月を切り、参戦するCane'sチームのみなさんも、ようやくやる気が出てきたようです。私も痛めていた右スネのあたりがようやく良くなってきたので、今週から気合を入れていこうと思い、ランニング誌などを参考に練習メニューなど組んでみました。ゆっくり長く走る日、スピード練習などの重めの日と、ジョグなどの軽めのメニューの日とを交互にして、週6日コースで行こうと思います。足を痛めないようにするのが最大のテーマですが、なんとかサブスリー・ペース(フルマラソン3時間以内)の2時間7分で走れるようにしたいと思っています。

昨日は初めて「インターバル・トレーニング」というのに挑戦してみました。近場にトラックがない(善行の陸上競技場のサブトラック(一周300m)が無料で使えるらしい)けど、辻堂のサイクリングロードには500m毎の距離表示がついているので、やはりそれを使わない手はないと。1000mを5回、レースペースのキロ4分15秒からキロ3分45ぐらいでやってみようと思っていたのですが、やはりペース感覚がないので、3分40から3分20というハイペースになってしまいました。そこからの帰りはさすがに疲れたけど、なかなかよい練習になりました。今日になって心肺に少し、「タバコ控えとこっかな」的影響が出てます。

普段のランニングでは知り合いにはほとんど会うことがないのですが、昨日は寒い中、仕事が早く終わったというY君に会いました。ずっと脚を痛めていたけど、マサイ・シューズのおかげでようやく良くなってきたみたいでよかったね。痛みなく走れる気分のよさは、怪我して初めて分かるよね。3度追い越して、ちょうどインターバルの間に3度抜かれ、相模川手前の柳島まで行くと言っていた。立派な距離だねぇ。

今日は、秩父宮体育館トレーニングルームの講習会に行ってきました。市の施設は最初に1時間の講習を受けなければならないのです。まあお話を聞いてるだけですが。その後、さっそく利用してきました。こういうの初めてだったのですが、いやー楽しいね。一応初心者向けのメニューが出てくるので、さらに負荷を少し増して数種類のマシンをこなし、トレッドミル(ランニングマシン)は傾斜をつけて走ってみました。緩やかな上り坂を登り続けるというのは現実にはなかなかないことなので、これはなかなかいいですねー。30分ほど走って、降りた時の酔った感じがなんとも嫌ですね。でも外の道なら30分ぐらいあっという間だけど、同じところをずっと走るというのは辛いですね。飽きちゃいますね。年配のランナーが強い超ロングのレースや山岳マラソンでは、身体的な持久力よりも精神的な持久力が大事と誰かが言っていたが、そんな気持ちも分かる気がします。

その他にもマッサージやリラクゼーションのマシンもいろいろあり、「ストレッチポール」という道具を使ってやる背骨回りのストレッチも教わって、なかなか気持ちよい。気づいたらかなり長居していて、ちょっとハマるかも。最近はマラソンでも、自重による筋トレだけじゃなく、負荷をかけたウェイトトレーニングが有効ということになってきているそうだし、山岳レースには確実に下半身の筋肉が必要になってくるので、ちょっと通わなくちゃならなくなりそうです。もっと早くから行っておけばよかったかなぁ。

そう、ブログではまだ宣言していませんでしたが、今年はマラソンだけじゃなく、山岳レースに挑戦したいと思っています。みんなにマゾと言われようと、一人遊びと言われようと、オレはやるぞ!でもお店も一人、遊びも一人で、最近ちょっと寂しさに泣きの入りそうな時がある店主であります。これもバー店主としての修行のうち、かな。

この月火水と、平均来店者2名。7年やって史上最悪です・・・。孤独に耐えるのも修行のうち。
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by barcanes | 2008-01-23 23:27 | Trackback | Comments(3)

丹沢・大倉尾根から塔ノ岳~鍋割山

新年初登山は丹沢へ。この半年ほどで箱根の山はだいたい歩いたので、今年はようやく丹沢に足を踏み入れようと思います。雪の冬山は装備もないし、ちょっと怖いけど、どんなもんかサワリだけでも味わいたいなと。最近よく読んでる山の雑誌やガストン・レビュファの映画(アルプスの岩登りだけど)など眺めてると、ちょっと興味も沸いてくるのです。前日は東京でも初雪。丹沢の表玄関とも言える塔ノ岳でも2月の厳冬期にはマイナス15度になるそうだし、今どんな状況だか分からないけど、でも天気は良さそうなので、行けるとこまで行ってダメだったらひき返してこよう、と少々緊張して出かけました。

小田急渋沢駅から乗り込んだバスが坂道を登り始めると、粉雪が舞い始めた。空も暗く、雲が覆っている。大倉の登山口で降ろされて、どうしようかちょっと迷ったけど、同乗の数名のみなさんは迷わず山へ向かわれる。しかもみんな思いのほか軽装だ。気温もそれほど寒くなく、ダウンの上着をしまって、スパッツの準備だけしておく。ネックウォーマーは首筋の防風になるし、暑かったらすぐ脱げるので便利だ。びくびくしながらの山歩きだから一応入山者カードを書いておいた。準備運動などしてゆっくりしてから、バスの同乗者の中では一番遅くにスタート。9時ちょっと前。
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ほどなくして塔ノ岳へのメインルート、大倉尾根の登山口だ。通称「バカ尾根」と呼ばれる、標準コースタイム3時間の登り一辺倒の尾根道だ。バカみたいに長いから「バカ尾根」らしい。でもこのように舗装道路のアプローチが短いのはうれしい。
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雪国の人には申し訳ないが、雪のほとんど降らないところに住む私などには、顔に雪の当たるようなことでも嬉しいのである。今年初めての雪。きれいに敷き詰められた石畳を歩く。
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あるいは枯葉にふりかけられた上をもったいなく踏みしめる。
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30分も歩くと陽が差してきた。まだチラリと雪が舞っている。このようなやや霞んだ朝もやの踏み跡を歩くのはなんて気持ちよいのだろう。今日はゆっくり歩こうと思っていたのに、ついペースが上がり、早くも汗ばんできた。上着を一枚脱ぐ。
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気持ちの良い並木道。右から上がってきた道と合流し踏み跡を追う。途中3張りほどのテントでキャンプしている人たちに挨拶。
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粉砂糖をかけたチョコレートケーキの上の木道を行く。
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2列に並んだ木道が続いてゆく。この2列の寄り添い方が好き。近つ離れつ、上がったり下がったり。暦年の踏み跡で深くえぐられた登山道に、浮き橋のような木道が架けられているだけでも素敵だが、2本寄り添っているのがよい。道好きとしてはたまらない光景だ。

ここをモーレツな勢いで下ってくる40代後半ぐらいと思われるトレイルランナーあり。短パンに両手にトレッキング・ポールで走り下りていった。思わず「こんちは!」と挨拶の声をかけると、小声で返してくれたが、ホントはそんな余裕もないくらい集中しているのだろう。細かいピッチで常に着地点を探しているのだ。この時間に下ってくるとは、いったい彼はいつ頃登り始めたのだろうか!
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敷き詰められた石畳に雪が目地を埋める。古い街道の石畳と同じように、この道を造った人たちの思いが伝わってくるようであたたかい。
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東隣の尾根に陽が差して明るくなってきた。右に三ノ塔からの表尾根。さらに奥のほうには頭を白くした新大日、木ノ又大日などが見え、どのくらい雪があるのか、気も引き締まる。
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左には鍋割山の方角、雲がかかって頂上付近が見えないけど、小丸尾根かな?尾根線が見える。天気が良くなってきて、俄然元気も出てきた。急な階段の上りでは、中高年の登山者のみなさんのペースが落ち、休み休み足を進めている横を抜かせてもらう。みな言葉少なである。声をかけても声色が暗い。でも中にお一人、70前後と思しき単独行のおじさんが「後ろから元気な足音が聞こえてきたねぇ!」と気持ちよく見送ってくれたのが嬉しかった。たまにそういう人に会う。ゆっくりしたペースで楽しんでらっしゃるおじさん方に、元気に駆け抜けて行くのを喜んでもらえたら、嬉しいな。

今日は単独で歩いている方が多く、挨拶してもあまり元気がない。特に女性の単独の方は。きっと一人の時間を楽しんでらっしゃるのだから邪魔すまい。いつも山で元気なのは、おばちゃんのグループだ。ずっと喋りながら歩いてるもんね。
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えぐられた急登に架けられた木の階段。ふくらんだり沈んだり。
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線路のようなきれいなカーブ。見事。
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今日のテーマは、ふくらはぎに負担をかけないように細かい歩幅で登ることなので、このような細かい階段はちょうどよい。空に向かって、姿勢を崩さないようにして一定のペースで登ってゆく。それでもさすがに階段の途中で立ち止まるようなことも。汗もかなりかき始め、ズボンの下のタイツの濡れが気になる。標準タイム2時間半の戸沢分岐まで、1時間ちょっとで来てしまった。
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天空にそびえる城壁のような見事な木組み。素晴らしい気分になる。

非常に多くの登山者が歩くこの大倉尾根は、幾万もの踏み跡で登山道が削られ、それを石畳や木道や木の階段や、このように補修保全して歩きやすくしてくれているのだ。木の階段は歩きにくいという人も多いと思う。階段を避けて脇を歩けば、両脇が削られてそこから階段の土が流れて階段を留めていた丸太はハードルのように浮いてしまう。そのような登山道がほとんどのように思える。自然を求めて山に来たのに人工の階段を歩きたくないという方もいるかもしれない。しかし立ち枯れた林の道や、土が流れて木の根が浮いてしまった斜面などを歩く時の寂しい気持ちに比べたら、やはり宮本常一翁の言うように、人の手の入った自然ほど美しい。いや、「やさしい」だったかな。我々は先人のつけた踏み跡を追って歩く。これもまた人の手の入れられた自然なり。いや、人の足の踏んだ自然ほどあたたかい、と言わせてもらおう。

先日歩いた箱根のあるハイキングコースは、元の登山道がえぐられて谷のようになり、(おそらくそこを雨水がさらに削ったのだろう)、その谷の岸に沿うように新たな踏み跡がついていた。これもまた自然の成りゆきと言えるのかもしれない。多くの人が訪れる箱根のハイキングコースは、自動車道の近くに投げ捨てられたゴミといい、立ち枯れた木々も多く、寂しい思いをすることも少なくなかった。それに比べて人のぬくもりの感じられるこのような道は、ほんとに素晴らしい。
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ここまであまり振り返らずに来たが、花立小屋の手前のこの階段で振り返ってビックリ。海が画面中央ほど、こんなに上まで来ているのだ。下からもくもくと雲が湧いてくる合い間に、相模湾が輝いていた。この小屋の立地はなんて素晴らしいのだろう。
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階段が終わって頂上がはっきりしてきた。左の小屋が見えるのが目指す塔ノ岳。
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薄く降り積もった白い道。
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左に表尾根との間の谷から雲が湧いて、幽壮な深山のよう。
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いよいよ山頂!薄い霧氷の白い芽が吹いた木の枝が青い空に映える。
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大倉から2時間弱で山頂到着。さすがに空気は冷たく、汗が一気に冷える。木のテーブルに腰掛けるとお尻もびっしょりだ。ダウンを着て、ポットの紅茶でおにぎりを流し込むが、いい加減寒くなってきたし、富士山にかかった雲が取れそうに取れないので、山小屋に入れてもらうことにした。ストーブに当たらせてもらって温かい甘酒をいただいた。3,40分待ってようやく富士山が見えてきたところで写真を撮った。右には南アルプスがはっきり見える。

尊仏山荘のおやじさんの話では、東京と同じく丹沢も昨日の夜からが初雪だったそうだ。2月23日(ちょうど語呂がフジサンの日だ)には富士山の頂上に日が沈むので、混雑すると言ってた。平日にしか山歩きしない私にとって山小屋に入れてもらうのは滅多にない機会でうれしかった。週末しか開いていないとガイドブックなどに書いてある鍋割山の鍋割山荘も、最近は平日も営業しているそうで、「名物の鍋焼きうどんでも食べていってやってくれよ」と言われ、自営業の私としてはヒマな平日にお客に寄ってもらいたい気持ちが(痛いほど)分かるので、すっかりその気になって辞した。コーヒーも飲みたかったな。
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外に出ると雲もいくらかとれて、江ノ島までも見渡せた。東は東京方面、全方位の展望だ。南には天気がよければ伊豆七島も見えるという。
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そしてなぜかこんなところに鹿もいました。それから、背中にポリタンクを背負って、これから山を下ると見える荷揚げのおじさんが「今マイナス4度」と声をかけてきた。おじさんは青いビキニパンツにロング・スパッツ、太ももは露出といういでたちに、口もあんぐりとはこのことか。「お、おじさん、寒くないんスか?」と思わず愚問を呈してしまったが、「今まで温まってきたからー」と何気なく。今からこんな格好だったら、夏はどうしているのだろうか?そんな疑問を山荘のおやじさんに聞くの忘れた。

僕はと言えば、汗で濡れた手袋が冷たく、濡れたタイツが冷たく、これは動くしかない。鍋割山までゆっくり行くつもりだったが、そういうわけにはいかず。
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ちょっと凍えつつ、こんな景色を見ながら行く。霧氷の花見。
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右から左に、丹沢山(1567m)から蛭ヶ岳(1673m)にかけての丹沢の主稜。
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続いて檜洞丸(1600m)。この主稜を今年は縦走してみたい。
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箒杉沢への断崖。落ちたらどうしよー。なんて思ってるうちに、あっという間に鍋割山荘へ到着。この間30分。残念ながらお腹も全然空かないし、冷えた身体もようやく温まってきたところ。ここで留まるのは良くないなと思い、鍋焼きうどんは諦めた。でも塔ノ岳よりも200mほど標高も低いのと昼の陽射しも当たっていくぶんか暖かい山頂で、江ノ島までも見渡せる展望を見ながら、みんな鍋焼き食べてる。いい匂いが漂ってくる。ここで先ほど挨拶を交わした女の子にまた出会った。女の子と言っても私より少し年下くらいの子だが、この半年、山で若い女性に出会ったことのない私はちょっとときめいた!しかも単独で、そしてアウトドア系のウェアの似合うナチュラルなかわいい女性だった。ニ、三言、言葉を交わしただけで下ってしまった。もう少しお話してみたい気もしたが、一人で山歩きを楽しんでる気分を邪魔しちゃいけないという気が先に出てしまった。きっと彼女は昼食に鍋割山荘の鍋焼きうどんを食べようと、早出して塔ノ岳も通過して、ここまで来たのだろう。下りながら、彼女の素敵な笑顔がちらつき、僕も次は鍋焼きうどんを食べるために鍋割山にまた来ようと誓ったのでした。

鍋割山からはモーレツな勢いとは言わないまでも、細かいステップで、足裏や爪先に気をつけて、いいペースで下りてきた。どちらかというと上りよりは下りがテーマである。山岳レースでは心肺や筋力的に限界のある上りよりも、心肺に負担の軽い下りでいかにスピードを出すかというのが勝負どころであるらしい。筋力的には大腿四頭筋とステップの技術が必要だ。しかし眼の悪い私は、路面を把握するのに動態視力が全然ついてゆかない。これは問題だ。

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栗ノ木ドウを超え、クヌギ山の小高い丘からも江ノ島が見えた。秦野の市街の向こうにあるのは夏に大山に向かったときに歩いた尾根道かな。そしてこの写真を最後にデジカメがいうことを聞かなくなった。氷点下の使用環境に耐えなかったのか。汗かいたズボンのポケットに入れてたし、急に気温が上がって、結露が原因かも。

約2時間半のところを1時間で下り、昼の1時半には山を下りてしまった。山と別れるのはいつも切ない。宇津茂(ウツモと読む)の集落の手前から舗装路をひたすら渋沢に向かって歩いた。歩くついでに渋沢から秦野寄りの温泉施設に行こうと思ったが、これが予想以上にかかり、途中小走りもして2時間もかかった。やはり舗装路は辛い。靴がランニングシューズなら、これぐらい(8キロほど)大したことないし、むしろ気分良いのだが。靴をもう一足もっていけるぐらいの大きさのバックパックを買おうかと思うぐらいだ。

ようやく着いた「湯花楽」は温泉ではなく、スーパー銭湯だった。でもがっかりしない。いろんな種類のお風呂があり、山歩きの後にうれしいのは水風呂があること。サウナなどのある銭湯にはたいがいあるとは思うが、小さな温泉にはないのが当たり前。脚の疲労には水風呂と温かいお湯と交互に入るのが、血行を促し自己治癒力を高め、効果があることを実感する。冷たいシャワーを足にぶっかけるのもよし。走った後もアイシングで冷たいシャワーをかけてからお風呂に入るといいみたい。露天風呂の空が少しずつ暗くなってゆくのを眺めながら、今日の山行もはるか昔のことのように思えた。

渋沢駅までまた歩いてたら、途中で消防車がわんさかやってきた。缶ビールを飲みながら、なんか焦げ臭いなと思ったら、僕の歩いているすぐ上から煙が出てた。ボヤはすぐに消えたらしい。小田急で本厚木に出て、同級生の友人がやっている焼酎バー「LINK」へ。「ちょうどよかった。ヒマでさー」と店長のK。Kの母様もスタッフの兄ちゃんも山登りするというから、さすが丹沢の近い土地柄。山が近くて水もきれいな秦野育ちのKを(初めて?)うらやましく感じた。いや、初めてじゃねぇ。10こも年下のかわいい嫁さんもらいやがってー(昨年11月結婚)。もうすぐ子供も産まれる。みんな大人になりやがって。一人遊びしてるのはオレだけか!で、お気に入りのチキン南蛮とビール。やはり疲れたのか甘いものが欲しくなったので濁りの梅酒で締めて、ヒドイことにならないうちに帰途に着く。

無事藤沢にたどり着いたので、2軒ほどあいさつ回りして、本日終了。3月のマラソンに向けて、山歩きはやはり脚へのダメージが大きいので、しばらくこれで封印しようかと。でも今日の反省、汗の冷えをどうするかを今後の冬山歩きにつなげたいと思います。やっぱいい道具買わなきゃねー。雪山を夢見て!
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by barcanes | 2008-01-17 22:51 | Trackback | Comments(2)

カスク・ストレングスのラム15年もの

今年ご紹介する一本目のお酒は、お正月の樽酒(福岡・久留米の旭菊のたるざけ)にするつもりだったのですけど、大晦日でほとんどなくなってしまいました。この冬も日本酒は古酒気味の甘味あるものを少しですが用意しているので、ぬる燗で心も味覚も温まっていただきたいと思います。

c0007525_2114093.jpg・ケイデンヘッヅ・カスク・ストレングス・ラム・エンモア(ガイアナ)・15年 72.5%

15年ものでもこの度数。ということは原酒はかなり度数の高いものだったのでしょう。色もかなり薄めです。閉鎖されたヴェルサイユ蒸溜所のスチル(蒸留器)を移設したエンモア蒸溜所で造られ、モルト・ウィスキーのボトラーズとして有名なケイデンヘッド社が瓶詰めしたものです。ラムのカスク・ストレングス(樽出し濃度)ものはあまり多くないので、同社のカスク・ストレングス・シリーズは貴重なラインナップと言えるでしょう。

クリーミーでブドウのような香りがする。まさにレーズンバター。一口飲むと猛烈なアルコールの刺激とともに、樽の白木のような香りがこみ上げてくる。味はぎゅうぎゅうに締まっていて後には苦味とほのかにヨード香が残る。少し加水してみよう。エステリーな香りが開き、甘味も出てくる。さらに半々に加水してもまだ36%もあれば普通のお酒である。樽香が開いて木の香りが心地良く、口の中でのひろがり方も透明な甘味を伴いじんわりと、やや渋みを感じて余韻へと続いてゆく。

このようなお酒は、せっかくのカスクストレングスだから最初はそのまま、半分は少し加水して飲んでいただけると、味わいも倍以上、量も増えてコストパフォーマンスも良くなります。カスクストレングスって、お値段は安くないかもしれませんが、その分楽しみの多いお酒なのです。
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by barcanes | 2008-01-08 21:32 | お酒 | Trackback | Comments(0)

新年の突然ライブ

みなさん、明けましておめでとうゴザイマス!

大晦日、年が明けてからの突然ライブは、ボーカルトラさん、ベースぎゅーぎゅーさん、ギターアフロ宮田さんの3人で、駄菓子屋で爆竹を買って・・・という実話「山火事ブルース」、17歳年の差カップルの人生を描いた大作「セブンティーン」、ラブ&ピースなソウル曲「ハダカになれば誰でも同じ」の3本立てで、残ってくれていたお客さんたちと爆笑の新年初笑いさせていただきましたが、新年さっそく、また突然ライブをやります。

昨年ボツボツやっていたギューギューさんとピアノ斉藤さんの二人の生BGMジャズ・セッション、「イツト=ヒロヤ・プロジェクト(仮)」のお披露目ライブをやります。ゲストにトラさん他。6日(日)夜8時ごろより。オヒマなら来てよね。
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by barcanes | 2008-01-06 20:53 | イベント | Trackback | Comments(0)