今日は何の日
2017年 10月 21日
9/18(月祝)
昼間に、近所に住んでるらしい深夜のカセット部員の家に遊びに行った。近所とは言え歩いたことのない道に迷い、台風一過の快晴の夏の陽射しに持っていったアイスコーヒーと同じようにぬるくなった。路地の奥にぽっかりと築50年というマンションが建っていて、その3階の角部屋は風通しよく、コンクリートが分厚いのか爆音で音楽をかけても平気だという。おまけに家賃も安くて羨ましい。彼の部屋のシステムでNTSトリオのカセットとそのデジタル・マスターのサウンドチェックだ。
改造JBLの3ウェイ・スピーカーの低音がガッツリ効いてて、その効き過ぎ感をどうにかしなきゃならないという気になる。かと言ってもうミックスからやり直したくないしそんな時間もない。しかしまだ最後の方策がある。そこに賭けようということで意見が一致する。しかし今後は、決定前にいろいろなオーディオ環境でサウンドチェックをしておくようにしたいと思った。自分の店だけでは限界がある。
8時きっかりに行くから、ちゃんとお店開けといてね!と念を押されていたこの日の夜は、早めに準備をして待っていたのだが、8時ぴったりの最初の来客は男性二人組であった。続いて同級生のK君、天使Aちゃん、そしてようやく襲撃予告の姉さんと、皆一様に驚いた顔をしながら入ってくる。「今日何かの日だっけ?」
K君がジャコパスと言うがウェザー・リポートぐらいしか持っていないので“8:30”と“へヴィー・ウェザー”をかける。そこに昨日のベーシストが現れたりして、ジャコパスの話をしたりする。
姉さんはアフリカで仕入れてきた笛を数本持ち込んで、待ち合わせた客人と一本ずつ試奏しながらの商談である。ピッチが一本ずつ違うらしい。エキセントリックなサウンドが鳴り響いているが不思議と嫌な気がしない。流れているレコードと合っていたのだろう。同席のサックス奏者という男性に何か聞きたいものあるかお聞きすると、「ロックステディ!」アルトン・エリスをかける。お名前を聞いておけばよかった。
昨日のライブどうだった?とアニキが言う。実情を告げるとそれなら来ればよかったな、と言うのでそれならば、今後集客の悪い時にはメールしてくれていいということになった。助かります。そんな殊勝な方が他にもおりましたら、ぜひお願いします。
K君と二人きりになって、昨日の録音やカセットの音を聞かせ、それからキング・カーティスとかバーナード・パーディーのタイム感とか、最後に最初に戻ってジャコパスの話。「俺の聞きたかったジャコパスはさ、そーいうのじゃないんだよ。海賊盤とかで出てるやつ。」だそうである。そんなの持ってるわけないじゃんか。持ってきなさいよ。
その後も戻ってきた天使とカセット部員となぜだか恋愛の話をしたりして、よく飲んでよく喋った。ヒマなことしかない3連休の月曜日だというのにおそらく初めての賑わいで、今日は何かの日かといえば敬老の日だった。親には、何もしなかった。