登り甲斐のある山を作って登攀するカツヲスペシャル!

7/14(金)



ライブが終わり、みんな帰って片付けて、全て終わった3時過ぎ、この日Cane'sで繰り広げられた音楽をどう表現して良いものやら、言葉に悩んでいた。何かものすごいレベルが高かったね!なんていう陳腐な言い方しかできなかったのだ。要するに受け留められていないのである。来てくれたお客さんだって、決して多くはなかったのだが、そりゃそうである。簡単に受け留められるような音楽ではない。なんか良かったよね!で済む話ではないし、イエーイって大騒ぎするわけでもなく、皆さん静かに演奏を聞いて、特に言葉を残さずに、にこやかな表情で帰っていかれた。


後日、時間が経って、もしかしたら僕らが好きなレコードと同じように、何年も何十年も経ってからようやく良さが分かってくるようなものなのかもしれない。(だから録音は大事なのである。)


SNS上で何か感想でも言おうものなら、なんでこんなスゴイものを見に来ないんだろう、なんて恨み節になってしまいそうで、嫌になって思考を止める。自分は同じものを見て共感を得られる仲間を欲しているのだろうか。もちろん、そうであるけれど、自分の商売が自分の人生とほぼイコールである以上、自分の人生に人を巻き込むおこがましさに自信も責任も持てないのである。皆さんが自己責任で生きていくことを望む。投げかけを放任しておいて返球がないことを恨むのは筋違いであるが、しかし投げかける言葉が見つからないのだから仕方がない。


娯楽産業はライバルが多い。皆さんが自分自身の審美眼や直観で見つけてくださることを期待するしかない。待つのがバーの仕事である。


そうこうしている間に田尻と沢田さんがFBに感想を上げてくれてた。(改行は引用者による。)


『今回からフル参加。それぞれの曲を持ち寄って、作曲スペシャルでした。と言いつつ、カツヲの曲を演奏するのはほとんど初めてだったので、自分にとっては新曲スペシャルでした。


 聴いていても楽しいけれど、参加するともっと楽しい。トリオとは間逆のようなスポーティーな音楽で、(中略)カツヲもトリヲもすごいことをやってるという自負があるというか、自然でかつ他にはない音楽だと思うので、ぜひぜひどんどんライブに駆けつけてくださいませ。


 初めて自分がこのメンバーの音を聴いたときの「なんだこれは…!」という衝撃をみなさんきっと感じると思いますし、分かち合いたいな、と思っています。』(田尻)


『昨日のカツヲスペシャルのライブ、曲を持ち寄っての作曲スペシャルでしたがメンバーの作曲センスに驚かされた一日でした、ほんとレベル高すぎ!初見がきつかった(笑。これまで周りに広報しないまま地道にライブ活動してきてかなりのレベルまで熟成したとかんじました。


これもスーパーピアニストを見つけてしまいました、こんなんおったんやという驚きでなんせ和声、メロデイ、ダイナミクスを素晴らしいセンスでコントロールできるピアニストでこんな独創的な演奏をするピアニストはもう居ないと諦めていたところに、またひとり藤沢に隠れ住んでいたようです、その彼の参加によってサウンドの幅がひろがりメンバーみんなを幸せにしてくれました(笑。特にピアニストのかたには聴いてもらいたい素晴らしい逸材です、ちょっと褒めすぎ?もちろん苦言も承りすが(笑。作曲の素晴らしさもついでに褒めときます。。


でっこのユニットですがこれはどんどん告知して行きたいですね、東京でのわしの活動の一押しのユニットになってますよ、わたくし自身90年代に同世代のブラジル新世代の音楽家との交流があり自分なりにショーロクラブでプログレ的アプローチの曲を演奏して来ましたがこのユニットではかなり変態なアプローチに特化して新しいサウンドを創って行けたらと思います。


難しいであろうリフをまえかわさんがユニゾンで歌う、これは聴くしかないでしょう今までにない変態サウンド、そして美しいサウンドに特化したカツヲスペシャルえらいバンドに成長したようです、わしも驚いた!』(沢田)


自分が頑張って書くよりも、そういうことです。ほぼそのまま引用させてもらいました。そういうことでした。田尻を褒めすぎてくださっているのも嬉しいのだが、そんな田尻の凄さがそこまで私には分からなかった。半分は気づいてましたがね。共演者や音楽そのものが演奏者の深部をあらわにするのです。そんな音楽がここで繰り広げられていることを誇らしく思いますね。あーまた陳腐な言い方だなあ。


カツヲスペシャル、凄いバンドです。音も録りためてます。でもやっぱり現場を目撃するのが一番です。また10/12(木)にCane'sに来ます。9月後半から10月前半は沢田さん祭りになると思います。ぜひ未だ耳にせぬ音楽を見つけに来てください。

c0007525_13251830.jpg

c0007525_13255094.jpg

c0007525_13260507.jpg

c0007525_13262773.jpg

c0007525_13264130.jpg
今回は田尻が初めてフル参加しただけでなく、歌もの以外では外れることもあったまえかわさんがフルでマイクを握っていたのも特筆すべき点でした。当日に渡された譜面で進行をチェックしながらの軽いリハだけで本番に臨む猛者たち。クライミングで言うところのオン・サイトですよ。音楽の冒険者たちは自分で山を作っておいて、綺麗なラインを引きながら(あるいは強引に、逡巡しながら)、トップを交代しながらそこをチームで登攀するんです。難しい山ほど登り甲斐があるんだろうなあ。あ、登り甲斐のある山を作るのが、作曲スペシャルだったのか。


[PR]
by barcanes | 2017-07-21 13:23 | 日記 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://barcanes.exblog.jp/tb/26829932
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
<< 線引きに支配されない Next... 誕生日のプレゼントたくさんありがとう >>