サークル・ゲーム 〜 Hepstar Directory / マクジョニール

6/11(日)

昨年6月と12月以来何度目かのHepstar Directoryのイベント。オーガナイズしてくれているギターの梅本さんやキーボードの斉藤さんには企画や集客など毎度お世話になっております。お仲間やご友人をたくさん集めてくださって、今回もイベントを盛り上げていただきました。

学生の頃からの仲間たちを中心に集まって、オヤジたちが学生の頃のまま、そのままオヤジになっているんです。学園祭のバンド・サークルのライブのよう。バカにしてるわけじゃ全然なくて、すごくいいんですよ。みんな若々しくて、青臭いって言ってもいいぐらい。若い頃に作った曲や若い頃の仲間の曲、そして最近作った曲も、もうひとつだったね、でも前よりいい感じだったんじゃない?って話せる。

あやうい演奏なんだけど、そのあやうさがいいんですよ。音楽が成り立つために、音楽を成り立たせるために、バラバラの個性が力を合わせていって、一体になることを目指しながら、でもなかなか完璧にはいかない。別々の役割を担ったバラバラの人間がバラバラのまま、簡単に一つにまとまってしまわずに未完のままでいられる青臭さが、自分にとってサイコーなんです。

自分にとって音楽は、一部のカリスマとそれをもてはやす群衆みたいなものより、このような社会の方がいいなと思えるものであってほしい。特にバンド音楽は社会の縮図。そこにロマンがあります。若い頃から音楽を続けてきたオヤジ(とお姉さん)たちが紡ぎだす音とその小さな社会としてのサークル感が、とても素敵なのでした。もしかしたら恋心や数々の恋愛模様もあったりして。

後半はゲスト「マクジョニール」のライブ。マック清水さん(コンガ)とジョニ(・ミッチェル)役のさとうさちこさん、ニール(・ヤング)役の松藤英男さん、合わせてマクジョニールというわけ。松藤さんは甲斐バンドのドラマーとして知られているが、もともとギタリストで、ニール・ヤングの来日コンサートを全て見ているというほどのファンだそうだ。

最初にこのトリオの話を聞いた時に、プロのおっさんたちが片手間に昔好きだった曲などをパラパラっと、テキトーにやるのかなーと思っていた。だけどそんな先入観は完全に的外れだった。モノマネではこうはならないっていうぐらい歌い回しもそっくりで、しかも素人芸ではないわけです。それはやはり愛なんですね。ベテランのプロのミュージシャンが愛と尊敬をもって好きなアーティストの曲を歌うと、素直に心に入ってくるんですね。

しかも肩の力が抜けていて、3人のハーモニーも完璧ではないんだけどステキなんです。ちょうどCS&Nのように、ちょっとバランスを崩し気味にハーモニーを入れてくる。”Helpless”なんか、ちょうどThe Bandの「ラスト・ワルツ」そのままに、ニールにジョニがハモってくる。さすがにゾクッとしてしまいました。

一貫してニール曲に徹した松藤さんと対照的に、さちこさんはジョニを2曲だけとこだわらず、ビートルズやカーペンターズ、オリジナル曲などを歌った。それでも白眉はやはり、ジョニらしい変則チューニングのギターでの”Hejira”(自分はずっとヘヒーラと読むと思っていた。邦題は「逃避行」ですね)、そして日本語詞も加えて歌った”The Circle Game”のジョニ2曲だった。

伸び伸びと若々しい歌声は、初めてお聞きしたのですけどきっと若い頃のままの(もしかしたら若い頃以上の)、可憐な少女の歌声でありながら、微細に震えるビブラートと一寸の隙もない見事な歌唱で、まさに度肝を抜かれました。そしてマックさんは控えめのパーカションと3声のハーモニー。しかし”Hejira”におけるコンガは凄まじく、まさに鳥肌立ちました。

この日のセットリスト。

1, Harvest Moon
2, The Circle Game
3, Helpless
4, Across The Universe
5, からっぽな世界(さとうさちこ)
6, Only Love Can Break Your Heart
7, Close To You
8, Hejira
9, Heart Of Gold
--- Encore (with 梅本さん)---
10, Power (John Hall)
11, Love The One You're With

そして終演後に残ったメンバーとこの日の録音を聞き返して、苦笑いしながらニヤニヤして、前半のHepstar Directoryと、後半のマクジョニールとひと通り振り返った。よく録れてて安心。そして良いものも聞けたし、良い一日だった。自分よりもひと回りぐらい上のアニキたちのイベントだったけど、40半ばの自分にも感じられることがある。人が集い、時間や何かを共有し、そして過ぎ去って行く。ひとつひとつ過ぎ去って行くのだけど、こうしてまた昔からの仲間がまた集い、そうすればまた、次の季節が同じ形ではなくともまた巡ってくるだろう。まさにこの歌の歌詞のようだ。

「季節はまた巡る
私たちを乗せて
戻れない時の中で
あの日の君のことを思い出す
そしてまた回り続けるサークル・ゲーム」

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Hepstar Directoryの5人。ユージン石野こと斉藤さんの作るノーザン・ソウルのエッセンスを十分に含んだシティ・ポップスな楽曲が光ります。マイナー・ブルーズ的な楽曲に「大人っぽい!」というヤジが飛ぶのが個人的にウケました。(っていうか皆さん十二分に大人ですよね。)

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アンコールでのマクジョニール+ジョン・ホール役の梅本さん。

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まだ明るい時間にリハ中のマクジョニール。


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by barcanes | 2017-06-21 00:38 | 日記 | Trackback | Comments(0)
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