Funk Up & Down

2/18(土)

16年前にニュー・オーリンズに行って、町外れの暗くておっかないところにある聖地Maple LeafでRebirth Brass Bandを体験した。Cane'sでは10年ぐらい前に東大卒のメンバーがほとんどというReal Brassの13人編成のライブを2度ほどやったことがある。ストリートのパレードも練り歩いたし、Dirty Dozenも見に行った。久しぶりのブラスバンドだった。

FUNK UP BRASS BANDをライブゲストに招いて”NOLA Special”。(NOLAっていうのはNew Orleans, Louisiana のことですよ。)バスドラムの鼓動が周囲から取り囲まれるように店じゅうに響き渡り、黒いスネアヘッドの抑えられた音色のスネアが連打され、前列に並んだホーン・セクションが吹き荒れれば、否が応にも身体が動かされる。8人編成のブラスバンドは音量の迫力あって、それだけでも踊り出したくなる。実際みんな踊ってた。しかし、もうひとつ何かが足りない。

New Orleansスタイルのファンキーなブラスバンド特有のビート。身体は脱力しながらも両脚はマーチしてゆく。シンコペイトする2ビート。しかし彼らは”Funk Up”だ。2ndステージの前に、パーカッショニストに「もっとFunkしてくれよ」と耳打ちした。彼が一番ノリが分かっているように見えた。彼のタンバリンが強打される。ビートの隙間が叩き出されメリハリが生じると、バンドはFunk Upされたように感じられた。

演奏も掛け合いなどのアレンジも上手いのだが、もっとシンプルな一体感がほしい。もっとみんなで同じラインをユニゾンしてはどうだろうか。チューバが細身の女性で、それは見た目にもこのバンドの魅力になっている。メンバーの特性を活かした上で、Funkとは何かを研究すればもっとFunk Upできると思う。
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おそらく思った以上に集客が悪くて、やる気が出なかっただけかもしれない。メンバーとはほとんど話すこともできないまま、ライブが終わるとみんな帰って行った。あとにはひたすら、ちょうどマルディグラ・シーズンを迎えているNew Orleansのお祭り騒ぎなレコードが流れていた。楽しかったけどもうひとつ楽しみ切れなかったのは、Funkの足りない自分のせいだ。Funk Upできていないのは自分の方なのだ。

「答えはないよ。よく分からないままでいいんだよ。」ライブに間に合わず終演後に現れたアニキは、最近また何度も読み返しているという手塚治虫の「火の鳥」の話をしているようだったけど、自分はただの気難しい嫌われ者のままで、それでいいんだと言われているような気がした。

人はみな、このよく分からない世界を少しでも分かりやすく生きようとしているのかもしれない。少なくとも分からないことは自分の中だけに留めて、外に向かっては分かりやすい自分でいるように心がけることが礼儀だと。できるだけ楽しいことを見つけて生きていくしかないのだから、他人の楽しみをとやかく言う必要はないし言われる筋合いもない。余計なことは言わず、余計なことも書かず、黙っていればいいんだ。このまま静かに消えていってしまいたい。

でも黙っていられず、人を怒らせ傷つけ嫌がられ、それでも生きていかなきゃならないのだから、黙っていられないことがせめてものFunkなのだ。あまり良いFunkではないかもしれない。でもFunkに善し悪しがあるだろうか。人間には善し悪しがあっても、生きることには善悪はない。だからFunkはあるかないかで、UpがあればFunk Downもある。もっと楽しくてハッピーな人間になりたーい。単に毎年2月は調子が悪いだけかもしれないけど。
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Voicesもちょうど108回。煩悩の数だけやりましたね。次回は3/18(土)、9周年ということでレギュラー陣をふくめて9人のDJが登場する予定です。


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by barcanes | 2017-02-24 14:23 | 日記 | Trackback | Comments(0)
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