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隠遁Funk

2/13(月)

週末の不摂生が祟って疲労の抜けない月曜。せっかくの晴天なので気分転換にと2ヶ月ぶりぐらいに海までジョグしてみたら、気持ちよかったけど余計に疲れてしまった。

「こういう店の価値がみんな分かってないんだ。僕らが音楽を聞いたり、行く場所が無くなってしまったら困る。」深夜にはそんな話に流れていってしまう。アニキが言ってくれるのは、きっと心配させてしまっているからだろう。

このお店が飲食店としての経営のテイを成していないのは、今に始まったことではなくもう15年も前からのことなので、今さらどうしょもないことなんだけど、ときどき元気が無くなってしまう。元気が出ないのが一番良くない、と分かってはいるのだが、それでもダメな時は無理してもムダだ。

「無いものばかりが目について心が荒れていた。/有るものに気がついて、それを磨いていこうと思ったら心が豊かになった。」ずっと買い続けている奄美の「龍宮かめ仕込40度」の裏ラベルにはある時からそんな文言が入るようになった。もう10年ぐらい前だと思う。励まされる言葉。そしてそんな味のお酒。

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さてMCハマーのJBネタものから、元気が出てきて今夜はビースティー・ボーイズとディアンジェロ。94年のビースティーズは3MCのラップ・グループでありながらDIYなバンドでもあった。ハードコア・パンクとファンキーなインスト・グルーヴの両方を兼ね備えた、この時代のストリートFunk。なおかつヒップホップとしてはJBネタなど定番のサンプリングネタを封印してジャズ系を多用し、当時のレアグルーヴやCD再発に大いに貢献した。こりゃスゴかったね。

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ディアンジェロの一昨年の新作のビートの揺らぎ、遅れビートは前作にも増して深化、変態化している。ライブに行った人が言うにはレコードとライブでは別人のように、ディアンジェロは圧倒的な熱量で押しに押してくるそうだ。その点でJBであり、マルチ・プレイヤーのソロFunkとしてプリンスの後継者であり、そして前作”VOODOO”にはハッキリとスライが感じられる。

集団としてのFunkではなくソロFunkの創始者としてのスライ。あるいは大ヒット作を出したかと思うとどこかに逃げ隠れてしまうスライの隠遁Funk。偉大なるダメ男スライの発明品「引きこもりFunk」は多くの可能性を生んだ。それは私にも引き継がれてしまったのだろう。


by barcanes | 2017-02-23 01:21 | 日記 | Comments(0)