Cane'sのリクオ・バンド

1/8(日)

c0007525_22383069.jpg
写真はリハ中のリクオ・バンド。

来客スタッフ出演者あわせて40人ほどが見守る満員のCane's、お客さんが鼻先まで入っている中でひとりオープニング・アクトを務めるヤク(夜久一)をカウンターの中から宮下と一緒に見ていた。20分の持ち時間だというのに一曲ずつチューニングを変えるマイペースぶりに笑っちゃったんだけど、宮下はそのチューニングぶりに感心してた。「いや、カッコいいですよ。」

時計を気にするふりをしながら、結局40分もやりやがった。盛り上げもしない前座だけど、それはそれで温めたかもしれない。ちょっとした「異和」を突きつけてやればそれでいいんだ。ちょっと緊張してたらしいが、途中から開き直ったのかなんだか楽しそうにやってた。年末の「ブラッククリスマス」の時よりは良くなかったけど、それでも自分の世界をいろんな人に見てもらえたのは良かったと思う。久しぶりにヤクを見たという人たちも口々に、その確たる姿に感心してた。
c0007525_22390070.jpg

こうしてヤクや宮下が活躍している姿を見ているのが、なんだか感慨深かった。どうしても年齢や年月の話になってしまうが、リクオさんも藤沢に移り住んで10年になるそうで、いつから仲良くさせてもらったのか忘れてしまったけど、ピアノを置けと言われているうちにそれが実現し、そのピアノの「こけら落とし」をやったのが2010年の夏。「このピアノ、オレに惚れとるな」とリクオさんが言ったあの時の深夜の弾き語りを、床に座り込んで聞いてたエミちゃんやまえかわの姿は忘れられない。

うちによく来るようになった頃の宮下は今でも26歳のままだし、「オリジナルを歌うならイベントに出してやるよ」ってエミちゃんとけしかけた時のヤクも26ぐらいだった。まあ僕も30代だったけど彼らも当然ながら、今や若手とは言えない30代になった。その後の宮下の活躍ぶりは説明不要だ。みんな羽ばたいて行って(田尻以外は)滅多に会えなくなったけど、あの頃みんなが撒いてくれたタネはじんわりと育ち、いつだったかリクオさんにカテゴライズされてしまってから、Cane'sはすっかり「ミュージック・バー」になってしまった。良いか悪いか分からないけど、道はいつでも一本しかないのだ。

その道のりをずっと見守っていたのは潤君や宮井さん、今夜のDJ2人。2008年に潤君が「Voices」を始めた時の第1回のゲストが宮井さんだった。あの頃から、今に至る全てが始まったんだ。ということに、私はライブが始まってから気がついた。何の記念日でも何かの周年でもなんでもないんだけど、リクオさんが新年一発目のライブを、地元藤沢から、Cane'sから始めたことには意義があったのだと思える。

P.A.はいつものように「太陽ぬ荘」相澤君。このようなスタッフ構成にしてくれたのは別に私のためではないのだけど、だからこそなおさら、私にとっては感慨深かった。手配師やなリクオさんは。いや実際、リクオさんは風水師みたいなもので、うまく配置することを考えてるのだ。我々は鏡とか観葉植物とか、あるいは玄関先に置かれた金色の龍の置物みたいな縁起物だ。めでたい。そうやって新年を始めたんだと思う。

リクオさんはバンドでライブをやるのがホントに楽しみという意気込みで、リハから熱の入った演奏だった。ストーンズやスプリングスティーンなどがツアー前に地元でやるシークレットのリハーサル・ライブのように、今後のバンド編成でのライブの予行演習という部分もあったと思う。新曲を5曲も披露した。私は熱心なリクオさんのリスナーではないけれど、4人の小編成バンドであることで音数が削ぎ落とされ、(そしてうちのような小さなハコでやることで)やり慣れた曲もロック的な勢い感が増していたと思う。

c0007525_22394141.jpg
それにしても新しい曲を聞くというのは格段に面白い。語りの含まれる曲が多かったのも興味深かった。今年は「語りもの」やな。ドラムの椎野さんの、勢いのあるドラミングなのにスネアやシンバル類の優しいサウンドが不思議だった。恐怖の「アナーキー」のベース寺岡さんは、もうそれだけで恐ろしい印象が抜けないのだけれど、ベースのネックを優しく振りかざすと、それだけで曲に魂が吹き込まれるかのようだった。

c0007525_22403249.jpg
いつもは店のアップライトピアノを使うリクオさんも、この日はコミュニケーション重視かデジタルピアノ。ミスなど微塵も感じさせない、流れるように転がる流石のタッチ。それに比べると、ライブ中は「いいぞ!」と思っていた宮下のペダルスティールも、録音したものを後で聞くともうひとつ、まだまだやな、という印象は否めない。それだけ、リクオさんて人は大したミュージシャンだってことだ。でも僕は宮ピーのファンだから、そんな大したベテラン・プレイヤーたちの中で頑張ってる姿を見るだけで嬉しいんだ。
c0007525_22405080.jpg

c0007525_22432139.jpg
ファンの方から頂いたチロルチョコ。

c0007525_22440179.jpg

[PR]
by barcanes | 2017-01-11 22:37 | 日記 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://barcanes.exblog.jp/tb/26311838
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
<< 1/13(金)は急遽開催「Fr... サー・ノイズ >>