妖精と野獣

1/9(月祝)

昨夜まったくやらずに帰ったままの片付けがやっと終わった頃、内ドアを叩く音。友人がくわえタバコで両腕をふさいでいた。抱えた古い木箱は蓄音機だ。「下に車停めてるから」と簡単に操作を説明しただけで、「まあいぢくってみてよ。寄贈するから」と数枚のSP盤と共に置いて行った。「道端に落ちてた」らしい。世の中には道も様々だが「道端」にもいろいろあるようだ。
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昨日のリクオ・バンドの天釣りpcmレコーダー録音がわりと聞ける音だったので、約2時間のライブを3回ぐらい聞いた。4回目に入った頃、妖精が来店した。「また聞いてるんですね。」昨夜もライブ終了後の深夜に一回り半ぐらい聞いてたから。意外と飽きないのである。

では何聞きたい?と尋ねると「エアロスミスみたいなの」と言う。本家ストーンズにはあまりピンとこないようだったので、エアロの1stを段ボール箱から発掘した。
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日本盤だが音圧感あるパワフルな音。スティーブン・タイラーはまだあまりシャウトしてなくて、声が若い。我らがルーファス・トーマスの"Walkin' the Dog"をナイス飛躍的(not忠実)カバー。邦題は「野獣生誕」。妖精に似合わないような気もするけど、「ストレス発散になる」そうである。妖精はエアロスミスがお好き。「"Dream On"を聞いてから帰ります。」と言いつつ70年代のベスト盤でもう一杯。

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リクオ・バンドの2回り目ぐらいに届いたのは、聖なる商売の神様、神田明神の熊手。今年は盛りがいいとか。神田勤務のアニキに毎年お願いしているので、もう初詣などではお札とか買わない。これで商売繁盛とはいかないまでも、マイナス繁盛分を相殺していただいているんだと考えられます。

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さてこの蓄音機、Zenithって書いてありますけど、型番など正体不明。マリリン・モンローの絵柄レーベル"I'm Gonna File My Claim / The River Of No Return"(1954年)に恐る恐る針を落とす。野獣好きな妖精と美女のレコードを聞く、という構図である。蓋を閉じると針の擦るノイズが軽減され、下の扉を開けたところから、初めて聞くのになぜか懐かしいサウンドが聞こえてきます。

後で調べたら、鉄針は新品一本につき片面しか使えないそうである。買ってこなきゃ。ハンドルを回してゼンマイを巻く、これもうまく巻いて2面ほどしか持たない。スピード調節はブレーキのような構造になっているようで、曖昧かつ難しい。レコードを聞くって、これほど手間のかかる、そして聞けば聞くほど擦り減ってゆくものであったのか。こりゃ大変だ。野獣みたいなもんだ。手なずけないと盤が殺されてしまう。

そして今年も、ジャンル不問でSP盤だけを聞くスペシャルな夜「SP盤SP」を開催します。今年は2/11(土)です。もちろん手間のかかる蓄音機ではなく、お手軽かつ迫力の野獣のようなサウンドが聞ける現代の電蓄、テクニクスのSL1200マーク4を2台使いでやります。擦り減りゆく音楽文化財、お宝骨董品をぜひお聞き逃しなく。

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by barcanes | 2017-01-10 21:56 | 日記 | Trackback | Comments(0)
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