フィラ金

9/24(土)

フィラデルフィアへの5日間の弾丸ツアーから帰って来たJ君からお土産をたくさん頂いた。家族3人分の大中小フィリーTシャツ。カーティス在籍時のインプレッションズの、Curtomからのベスト盤。それからシングル盤を何枚か。そしてこの日に集まった顔なじみの皆さんにも、それぞれいろんなお土産が用意されていた。

もちろんJ君はお土産を買いに行っただけではなくて、60枚ほどの7インチ・レコードを持ち帰った。フィラデルフィアのお土産「を」聞く金曜日、それが「フィラ金」だ。横に座った女性が交替で書記を務めた記録によれば、計55曲を聞いた。しかし、フィリー土産のフィリー・ソウルを聞く、フィラデルフィア「な」金曜日になるはずだと、心の準備をして来たあるアニキは、だいぶ目論見が外れた。フィラデルフィアにはフィラデルフィアのレコードが売ってなかった。かつてJ君が訪れたいくつかのアメリカの地方都市では、レコード・ショップには必ずローカル・ミュージシャンのコーナーがあったそうだが、フィラデルフィアにはそれがなかった。そのことにJ君はガッカリしていた。
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フィラデルフィアには一世を風靡したシグマ・スタジオがあって、シグマ・サウンドをはじめとしたフィリー・ソウルが膨大な量のレコードを世界に拡散したはずだ。シグマは閉鎖され、今は建物だけが残されているという。そしてまた、フィラデルフィア出身のミュージシャンの名前を連ねるだけでもおそらく画面がいっぱいになってしまうぐらい、特にジャズを中心に著名な黒人ミュージシャンを大勢輩出している。その名前はWalk of Fameと言うんでしょうか、パネルとして路面に埋め込まれており、人々がことも無げに行き交う中でそれらを一枚一枚カメラに収めるJ君の後ろ姿。事もあろうか、かのソロモン・バークだけがアルバムにない。その一画だけ工事中で見ることができなかったそうである。J君の無念たるや。

http://www.philadelphiamusicalliance.org/walk-of-fame.php

それはレコードが買えなかったことではなく、愛が感じられなかったことなのだ。その街にかつてこれだけのアーティスト達がいたということに対するリスペクトは、形としては、観光資源としては残されているのかもしれない。しかしレコード屋にレコードがないというのは寂しい。私が察するに、フィリー出身のミュージシャンの多くは外に出て活躍したはずだからあまり思い入れがないのかもしれないけど、それにしたってフィリー・ソウルは皆無に等しかったと。希少なものはネットに流れていくのかもしれないし、そもそも古いソウルを愛するJ君のような人がいないのかもしれない。我々の方がよっぽどアメリカ人よりアメリカ音楽を愛している、ということかもしれない。

仕方なくJ君は、1ドル2ドルの廉価コーナーから持っていなかったヒット曲をたくさん引っこ抜いて来た。マーヴィンのWhat’s Goin’ OnやLet’s Get It Onを、Bill WithersのLean On MeやUse Meを、今さら買ったというからJ君らしい。そんな中でも、Billy Paul、Teddy Pendergrass、The Intrudersなんかがかかるとフィリーな気分にフィットして、やっぱりいい感じだった。
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by barcanes | 2016-10-07 15:43 | 日記 | Trackback | Comments(0)
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