楽しみ方

10/3(月)

朝8時起きでなっちゃんの幼稚園の運動会へ。前日小雨で順延して、妻は仕事を休むハメになったが、日焼けするぐらいの運動会日和だった。なっちゃんが生まれる時にミノルタ愛好家の常客Sさんからソニーのデジタル一眼を譲り受け、その時一緒にズームレンズをプレゼントしてもらった。「運動会の時ぐらいしか使い道がないかもね」と。ようやく陽の目を見ることになりました。(昨年は本体の電池の充電忘れててカメラ自体を使えず。)

まあ設定をいぢくっているうちに半日経ってしまいましたが、スマホで動画、カメラは手ブレ気味に、世のお父さんたちのやや後方から娘を狙うやや腰引け目のお父さんをやってきました。オリンピア体操、パラバルーン、玉入れは一回勝って、かけっこは今年も3位。

じいじばあばも朝から見に来てくれて、校庭の片隅に敷物を広げてみんなでお弁当を食べました。ばあばはお弁当を食べきれないほど作ってきて、残りをアパートまで持って帰って冷蔵庫に入れました。のんびりしてたら午後の父親参加の綱引きに遅れて、途中から最後尾に参加。少し引っぱってから仮眠に帰りました。

眠くなって、毎日4時間睡眠で会社に通っていたTさんのことを思い出しました。最近よく夢で会うのです。帰り道のチャリなど注意散漫で轢かれそうになるわけですが、しかも寝不足ってちょっとハイテンション。飲んでもないのになんか楽しい。これは酔っ払い運転とあまり変わらない。1日4時間睡眠で、仕事して残りの半分は飲んでいたはずのTさんを考えると、寝不足と酔いで毎日が楽しくハイテンションだったのだろうなあ、なんて考えてしまった。だから早死にするんだよ。私は眠さに耐えられない性質なので、そんな生活は無理だ。

以前よく来ていたお客で、やはり寝ない人がいた。実際には努力をしていただけかもしれないが。1日2時間、睡眠時間を削ると一年でちょうど30日、1ヶ月分得したことになるんですよ(2×365÷24≒30)と言っていた。なるほど、と思いつつでもそれは得したんじゃなくてその分早く死ぬだけなんじゃないか、と思ったけど、長生きすればいいってわけじゃない。でも眠さに耐えられない私は無駄に長生きしちゃうのかもしれない。

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そんなことで夕方4時からイベントの準備。この日の出演はまず「Sky Dog Deep River Band」というAllman Brothersのカバー・バンド。全曲オールマンズ。リハで”Ain’t wastin’ time no more”のピアノが聞こえてきた時にはなんだかゾクッとした。”Fillmore East”のレパートリーを中心に、”Dreams”なんかもやってくれた。Duaneのお墓参りまでしてきた深川さん(だからSky DogでDeep Riverなのか!)をはじめオールマンズ愛に溢れた演奏で、オールマンズ好きの私としてもつい両手の拳を挙げたくなるライブだった。ボーカルの方はGreggみたいな声だったし、ゴールドトップのレスポールはトレブルを絞ったウーマントーンだし、テレキャスター・ベースもいい音だったし、タムのオカズにいかないドラムも良かったなあ。

もう一つのバンド「The Soul Heavens」はCCR的なサザンソウル感で押してゆく大人のロック。ボーカルのディープ深井さん(だからディープなのか!)の熟練の声も素晴らしい、7人編成のソウル・レビュー。湘南のユージン・レコードこと斉藤さんとディープさんのオリジナル曲が名曲カバーに半々ぐらいで挟まれる構成もとても良かった。最後にやった”Try a little tenderness"の、これでもかのターンアラウンドには思わず雄叫びを上げ、そしてアンコールへ。
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これだよこれ。我々の目指すものは。私だけ一人ひと回りぐらい年下ですけど、僕もそっち側です。同窓会のような雰囲気もあって、みなさんそのまま、20代の学生のように見えた。みなさんの好きな音楽への愛がそのまま素直に出ていて、まさに適切だった。音楽はそれでいいんだ。カバーでもオリジナルでもなんでもよくて、声にもプレイにも年輪が重なっていて、楽しんでて、そして楽しかった。それは私の寝不足の楽しさだけではなかったはずだ。集まったお客さんたちもたくさんお酒を飲んでくれて、ソフトドリンクなんてほとんど出なくて、カクテルをたくさん作らされたけど、寝不足の開き直りで焦らずのんびりやれた。

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ちょうど終わった頃にアニキが来たから、今日のライブはサイコーでしたよ!なんて話したら、音楽業界で生きてるアニキは酒も進まず落ち込んで帰っていった。プロは格段に上手いプレイをしなければいけない。アーティストなんて言ったてパフォーマーですよ。音楽のレベルを下げてしまったのは、そんなので喜んでいる聴衆が悪い。クラシックの演奏家など自分のアタマで考えようともせず、権威と金でしか動かない。結局、テキトーが一番ですよ…。私の言い方が悪かったかもしれない。いつも愚痴を聞いてもらってるから…。

音楽をお金に変えなければいけないプロの世界は私にはよく分からないのだ。私は飲み屋だから、音楽を楽しんで、そのついでにお酒を飲んでもらう、ということしか実感として理解できない。それでも、お客が集まらなくても素晴らしいライブはあるし、レコードを楽しんだりすることと同じように音楽を考えてしまえば、ミュージシャンにお金を払うも払わないも、楽しめれば、それでお酒を飲めればそれでいいのである。たとえ儲からなくても。

楽しめればそれでいいかと言えば、それでいいのである。楽しければなんでもいいというわけではなくて、楽しみ方の問題である。そんなことで音楽の質や技術というものが下がると言えば下がるのかもしれないけど、私にはもはやよく分からないのだ。良いものの良さも分かりたいし、悪いものの良さも分かってしまったりする。良し悪しの、善悪の基準さえ分からなくなってしまっている。犯罪はよろしくないが、犯罪の基準さえ曖昧な人の世である。

しからば、自分の楽しみ方というか面白がれるかどうか、あるいは面白さを教えてもらえるか、という感覚を基準にしている、ということになると思う。「楽しみ方」という言葉には、個人の能動的な生きる意欲と内在的なモラル感が含まれているのだと思う。音楽に限らず、そのような自分の感覚が押し出されて、ちょっと迷惑かけちゃってるぐらいならお客さんがたくさん集まって儲かるかもしれないし、儲からないけど何とかやれてるということは、自分の性質がそんぐらいのもんなのであろう。まあつまり、自分にとってほどほど適切だということになる。

そんな趣向を押しもせずやや引き気味に、来るものだけを迎え入れ、来ないものを呼ぼうともしない。音楽業界に貢献するわけでもなく、音楽の質や技術に苦言を呈することも(してみたこともあったけど)せず、そのおこぼれを頂いて、それをツマミに飲んで飲ませているだけ。セコいっちゃあセコい。人の撒いたタネを刈り取ってる、というかワナを張って引っかかるのを待っているクモみたいなものか。この鄙びたクモの巣に自らハマってくださる方もいるし、開き続けているだけでお疲れ様というところなのだろう。

続けるには寝不足の楽しさより、酔いの方がいい。誰もいなくなって、昨晩(早起きしなきゃならないので)ガマンしたビールを飲みながら一人片付けをして、今日はさっさと帰ろうと思ったのにレコードを聞いてたら楽しくなってもうちょっと飲んだ。あ、これが早起きは三文ナンチャラってやつか。そして2回しか綱引っ張ってないのに軽く筋肉痛です。

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前後この日だけという好い天気に恵まれました。


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by barcanes | 2016-10-04 04:58 | 日記 | Trackback | Comments(0)
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