残る

8/9(火)

昼1時に店。準備して3時オープンで親子ワークショップのイベント。絵本の読み聞かせをやってきたからこういう親子イベントがやれるのだと思うが、「ワークショップ」というのは初めて。なんか今っぽいね。「よみきかせ」と同様に床にマットを敷き、そこに子供が35人(乳児から中学生まで)、周りに大人が30名。ひとクラス分の授業参観といったボリュームでした。

バンドは福井から来た4人、ギター、ベース、ドラム、パーカッションのインスト・バンド「STEREOKAST」。前日には私の若い頃のバイト先である南口のBECKでライブをやってきたそうで、そんな連チャンも多分初めて。イベントを企画してくれた主催者は高校の後輩だし、子連れのお客さんをたくさん集めてくれたのも主催者の義姉でやはり高校のバレー部の後輩だったから、いろんな縁を感じるイベントになった。

前半はDrとPerの兄弟によるリズム楽器のワークショップ。アフリカから連れてこられたキューバの黒人たちが持ってきた太鼓を剥奪され、木樽からコンガを、果物の木箱からカホンを作ったという紙芝居(絵が3枚しかない)が興味深かった。子供たちに色々なリズムパターンを叩かせるところが面白かったんじゃないだろうか。
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後半はギターとベースも加わり、ワークショップとしては散漫な感じもしたが、子供の年齢層も幅広く大人もいるわけで、焦点を絞るのは難しいのだろう。主催者としても年齢別に2部に分けるとかしたかったそうだが、時間の制約もあり、1時間半の演目の後にはすぐに撤収。次の公演地へと旅立っていった。

片付けの合間に、やはり福井からいらしたバンドのお母様お祖母様と少しお話できた。家は由緒ある布地メーカーだそうで、ローディーとして来ていた学生さんも越前和紙のお家とのこと。福井弁は韓国語にイントネーションが似ているとか、海流が半島から流れつきやすい場所であることとか、古代からのそのような職人や技術のつながりを感じるという話がとても興味深かった。美大出のお母様は気さくで明るくて、どこか他人のような感じがせず、そして気を遣ってお金を使って下さり、そんな母性と家柄が息子たちを自由に、音楽へと向かわせているのだろう。

無口なパーカッション息子は、私がBGMにかけていたザキール・フセインのお弟子さんにタブラを習っていたそうで、今回は持ってこなかったがタブラでインド音楽もやっているのだと、去り際に言い残していった。いつかまた、聞かせてもらえる機会があるに違いない。

夕焼けに向かって皆さんを見送った後、残ってくれた主催のA女史といろいろと話すことができた。この二日間のイベントをやり終えたお疲れさま〜の時点から、その経緯を遡って仕事、就職、学生、そして子供の頃へと話が進んでいくうちに、私は感性の親近を感じて、彼女のことをよく知ってしまったような気がした。

アウトサイドに片足を踏み出しながら、熱意や疑問を持ち続けるようなこと。あるいは、子供に違和感を与えたい、何かが後に残ってくれればいいという思いが印象に残った。お金だけではない利益、友達の数を誇るだけではないつながり、そして何かが「残る」ということ。今回も懲りずにまた安請け合いしてしまったが、仮にこれが次につながらなくても、残るものがあればそれでいいのだろう。メインの演目であることもあれば、私の場合それは終演後に残るものであったりもする。それも私にとっての立派な利益なのである。

CD3枚分のザキール・フセインのShaktiが流れて窓の外はいつの間にか真っ暗となっていた。和太鼓の話をしていた流れでなんとなく阿波踊りのCDをかけていたら、最近何度か来てくれている客人が「徳島の出身なんです」と初めて身の上を話してくれた。身の上ついでに新婚だとか、新婚ならではの話だとか、ちょっとまっすぐ新居に帰りたくなくて、なんてついいろいろ聞いてしまった。それを横で聞いていたアニキが「浮気でもしてみれば?」などと言うから、これは経験則の意味深げなのかと一応「したことあるんですか?」と聞いてみれば「ない」ときっぱり。うーん、参考にならぬ。本当はあるのかもしれないけどね、残る話は聞き出せず。いや聞き出さないでおこう。

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ザキール・フセインは(確か)代々タブラ奏者のお家柄。名人である父アラ・ラッカとの親子共演盤。これぞ親子で楽しむワークショップ。

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by barcanes | 2016-08-16 18:59 | 日記 | Trackback | Comments(0)
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