高満洋子trio

7/5(火)

入り時間の30分前にお店に着くと、ユカリさんが上裸で機材搬入してた。ユカリさんはいつも早い。その日にどんなセットを組むか、いろいろ考えながら荷下ろしをして、そして一人で組み上げる。組み上げて、叩きながら調整していく様子を見ているだけで、ひとつのドキュメントのようだ。撮影しておきたいぐらい。私はこれが、ユカリさんと準備をするのが毎回楽しみである。昨日に続き暑い日で、リハの間にはスコールのような土砂降りが車道を叩いていた。

62年のジャズベース(200万)にローランドのベースアンプ(3万)という山内さんと、この日はワンタムにシンバル多めのユカリさん、そして調律したてのピアノの洋子さんは、声とピアノが聞こえないとフロアモニター(コロガシ〜)を出したりして、いつもよりボリューム大きめ。録音との兼ね合いで回線をケチってしまったせいか、ピアノの出が弱かった。録音には1マイク、ライブには2マイクで音量を稼げばよかった。P.A.の方針をはっきり持てず、歌声が生音の全体にしっくりとなじませられなかった気がする。

リハでは今回初披露という新曲2曲を重点的にやっていて、あとは一発勝負。そんな即発的なところを大事にしているのでしょう。相手は一流ミュージシャンですからね。でもやっぱりちょっとしたキメのところとか、ハモりのパートとか、やっておかないとうまくいかない、というのは我々のようなアマチュア・レベルと同じようなことなんだなと気づかされました。面白い。
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今回の新曲の1つは、ユカリさん初めての作詞&ボーカル曲。聞く人それぞれの海の情景が目に浮かぶような詩の世界でした。一人称が出てこない、という詩情。主役ではないところのドラマーであったり、俺が俺がじゃなくて周りを見ているような、波の間で一人称が消えていくような、そんなユカリさんを重ね合わせて聞いてしまいました。新曲の披露を前に緊張感を漂わせている洋子さんに比して、「ユカリさんは緊張とかすることあるんですか」と聞いてみたら、「波の高い日は緊張するねえ」と言っておられました。
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もうひとつの新曲は、とあるお店の店主さんに捧げられたバースデーの曲。他所のお店のことを余所で歌われることって、たまにあるんですけど、あまりいい気分はしないのはどうしてだろう。やはり、生きてるのに追悼しちゃうような感じがするからだろうか。その人の前で、その現場でなければ共感を得られないような歌に、あるいは誰か特定の人のために書かれたものに普遍性を持たせるようなことは、アートのチャレンジでありアーティストのおこがましい愛であるのでしょう。愛とはいつだってあつかましいものです。とてもいい曲でした。

前回も8トラックで録音したものをミックスせずにそのままお渡しして、ご自分でミックスを楽しんでくれたようでしたので、今回も録ってその場でお渡し。聞かせてもらうのが楽しみです。出来が良かったら「Live at Cane’s」として世に出してほしいな。

ステキなコンデンサ・マイクと録音システムを持参してエアー録音する方がいらして、この日も録ってらっしゃった。そして1年前のCane'sでの高満デュオの録音をCDにして下さった。片付けをした後、残ってくれていたお客さんたちと一緒に聞きました。自然な残響感はこちらには敵いませんな。
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by barcanes | 2016-07-06 21:19 | 日記 | Trackback | Comments(0)
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