待つ男、死す

5/19(木)

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Guy Clarkが亡くなったそうで、私が持ってる2枚を聞く。もう10年近く前になるけど、あるアニキに教わってこの2枚が入った2in1のCDを買った。特に1st ”Old No.1”の”She Ain't Goin' Nowhere”と”Desperados Waiting For The Train”の2曲は、以来ダメ男ソングの決定版として、寂しい男のサウンドトラックとなってきた。裏ジャケではパートナーと思しき女性が着ているデニムシャツがハンガーに揺られ、その横で男は何事もなかったような顔をしてタバコをくわえている。そして自分はどうせ旧式の男なんだとうそぶいているようだ。

ちゃんと歌詞を聞いているわけではないのに、どこかが痛んでくる。古傷に滲みる、というやつだ。誰かに去られ、なおかつあるいは、立ち去ったことのある経験が、どんなに大きかろうと些細であろうと、その痛みは克服するというよりは麻痺してゆく。もはや傷みを痛みとも思わずに、痛みと共に生きていた、生きてきちゃったんじゃないかということに気付くのだ。

痛みを思い出すような、古傷滲みちゃう系の歌はなぜあるのだろうか。それを必要な人がいて、あるいはなおかつ、必要な時があるのだ。レコードで買い直したこの2枚は、これからも必要な人と時を待ち続けるだろう。




なんだかんだ言ったって、戻ってこないことは分かってんだよ。




爺さんが待ってる列車の行き先はどこだっていいんだろう。我々が待ってる列車も、ただ去るのみのため。死にゆく爺さんを歌った男も死んだ。さよなら、何かを待つ人たち。そして私はただ相変わらず、来るとも限らない客を待っている。

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2ndアルバム ”Texas Cookin’”を聞きながら、お土産の「カープ」の広島風お好み焼きを頂きました。そして「ダメ男」についてまた模索しつつ、歌を歌ってまた朝になりかけました。


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by barcanes | 2016-05-20 01:40 | 日記 | Trackback | Comments(0)
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