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The Last Turn

4/9(土) 

第8レーン、最後に登場。端っこのレーンは、ロンドンの時に1コースから銅メダルを穫ったので験がいい。ダメなんだろうな、と思いながらも本番やってくれちゃうかもしれない期待が湧いてくる。

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一斉にスタート!オリンピック選考がかかった中央の3人がリードしてゆく。あっという間に体ひとつ分ぐらい離されてゆく。赤い帽子が3コース北島。

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やっぱダメかーと、諦めかけた最後のターン。

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「立石、来ましたねえ!」熱くなった。一瞬だけど3位に食い込んだ。諒君、ごめん。ダメかと思っちゃって。熱かったよ。

彼の父親が撮ったビデオを見せられてから10年あまり。初めて表彰台に上った中学の全国大会。高校進学どこにするか。ランキングがめきめき上がって、日本選手権でも決勝に進出。インターハイでの全国制覇。そして国際大会へ。所属チームの移籍や、いろいろな舞台裏があった。北京オリンピックへの選考レースは2008年の今頃。指の差、タッチの差で負けた。

あの頃は何度かプールへ応援に行った。生ぬるい会場に缶ビールを持ち込み、所属大学の応援団がいないときには、声量自慢のT氏と共に声援を送った。表彰台に上っているにもかかわらず、いつだって彼への声援は少なく感じたものだ。しょうがねえなって顔で観客席を見上げて場内一周したときの彼のはにかんだ顔を憶えている。

ほんとに10年、楽しませてもらったね。会場に行ってさ、ようやく全国の晴れ舞台にまでやって来た選手と親御さんたちの様子を見るだけでも面白かったよね。ロンドンのメダルを獲ったときは早朝のCane'sで一緒に見たよね。ロンドンから立石さん電話くれてさ。あのときの朝のビールは忘れられないよ。T氏が言いに来てくれた。

最後まで北島を越えられなかったのかもしれない。でも2000年のシドニーに出ていた頃、諒君はまだ10歳だ。物心付いた頃から国内トップの選手と最後まで一緒に戦えるなんて、素晴らしいことだ。最後も5位と6位で仲良く並んでいた。レース後の抱擁を目にして、ありがとう、お疲れさん、そう思えた。


by barcanes | 2016-04-09 15:49 | 日記 | Comments(0)