ライブ5連チャン最終日 セッション・エチオピア#9
2015年 12月 01日
ほすと中西文彦さんよりゲストの阿部紀彦さんが先に到着。今日なにやるか聞いてないんだよねーと若干不安そうだ。でもそういうときはむしろ、いいセッションになりそうな気がするものだ。リハで譜面を示しながら流れを確認して本番勝負といった感じ。「シゴトばっかりしちゃってるから、本気のセッションなんて久しぶり。弾けるかな。」なんて謙遜されていたがさすが、緊張感のあるいい演奏だった。曲に対する謙虚で丁寧かつ柔軟な対応。ベテランにして若々しさを思わせるようなフレージングにフレッシュな清々しささえ感じた。
それは音楽の中でありうることなのだから、我々の人生にもありうることなのだろう。そのはずだ。音楽のプレイが我々に与える幾種もの感動のうちのひとつは、そのようなものだ。抽象的なものが具体的に響いてくるようなものを、私は感動と呼びたい。(余談だが昨今、選手宣誓なんかでスポーツ選手が「感動を与える」ことを誓ったりするのは甚だ遺憾である。)
せっかくの演奏を、録音してたはずだったんだけど、セーブに失敗して消してしまったのが残念だった。消えゆく若さ、それもまた然り。
この濃厚な5日間連続ライブを味わったのは、もちろん私だけ。複数の参加者さえ皆無だった。それもまた現実として受け止めなきゃならない。もっとライブに来てほしい。このスペシャルな5日間をもっと多くの人と共有し、共感したかった。自分のそんな素朴な欲求をアピールするなり宣伝する、力のなさを痛感した。お客さんの多寡に関わらず、ただ、音楽がよいものであってくれることだけが心の支えである。
by barcanes
| 2015-12-01 06:18
| 日記
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