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Freeman Brownでシャッフル・プレイ

鈴木啓志さんの挑発的な新著「ゴースト・ミュージシャン」はその世界で波紋を呼んでいるらしく、ちょっと言い過ぎのところや信憑性のないの論証にその筋の人たちは戸惑いを隠せないようである。今まで真実だとされてきたことと、新しく真実だと主張されること、どちらが本当なのか。確かにそれを警察や裁判のような手法で取り調べて、客観的にみて真実とされなければ納得などできないところはあるかもしれない。しかし主観こそがその客観性の謎を突破することもあるかもしれないのだ。

巻末のディスコグラフィーを参照して、フリーマン・ブラウンなる黒人ドラマーが叩いていると鈴木氏が認定している曲を集めてみた。iTunesの新規プレイリストを作成し片っ端から拾い投げていくと、読後に買ったCDも含め170曲ほどになった。それをシャッフルで連日聴いている。無意識にもフリーマン・ブラウンのドラミングが身体に染み込んでゆく。

今のところ、私のベスト・トラックはマイティ・サムの「Georgia Pines」。その他、フリーマン・ブラウンのドラムが聞けるアルバムは、Clarence Carterの「Testifyin'」が一曲を除いて、ロジャー・ホーキンスがドラムを叩いている印象のあるAtlantic時代のPercy Sledgeでも「Take Time To Know Her」では一曲以外はフリーマン・ブラウンだそうである。その他、Kelly Brothers「Sanctified Southern Soul」やLattimore Brown「Nobody Has To Tell Me」、Laura Lee「The Chess Collection」などのコンピもフリーマン・ブラウン度が高い。

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この本のおかげですっかりマッスル・ショールズ憑いている私ですが、この本のことを先日ブログに書いたところ、ツイッターでその筋の方々に少し取り上げていただくことができた。マニアックな世界ですが、当店や当店の看板イベント「Voices Inside」がサザン・ソウルと共に盛り上がっていくといいな。
Commented by k.m.joe at 2014-07-27 12:43 x
こんにちは、初めまして。先日映画『マッスル・ショールズ』について佐野ひろしさんが書かれたコラムを読みました。鈴木さんの著作も絡めて黒人シンガーと白人のバックという構図に拘るあまり、フリーマン・ブラウンよりロジャー・ホーキンスの方に重きが置かれていたというような事でした。何事も多角的に捉えなければダメですね。貴稿を読んで思いを新たにしました。どうも突然失礼致しました。
Commented by barcanes at 2014-08-05 01:51
ありがとうございます。真実はともかく、どう聞き取るかという点で、鈴木さんの姿勢はアッパレだと思うのです。当事者たちの記憶や客観的な史実よりも、耳が勝つということもあるかもしれませんよね。
by barcanes | 2013-10-02 02:21 | 日記 | Comments(2)