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お酒の仕入れとピアノ

久しぶりにお酒の仕入れに出かけた。町田の焼酎屋さんまで1時間ほどのドライブ。たまにしか車に乗らないから、ラジオのチャンネルを変えながら、ふだんあまり聞かないタイプの音楽を聴いて運転するのは楽しみでもある。お店を始めた最初の何年かは、毎月この焼酎屋さんに通っていた。ちょうど焼酎ブームが始まるか始まらないかの頃で、今では幻と言われるようなものもゴロゴロしていたし、今欲しくても手に入らないような大古酒や原酒の類は、なかなか買う人もいなくて勧められては買っていた。俺もいい焼酎ばかり、よく売ったものだ。

この頃は焼酎を飲む人も減って、飲まれる銘柄も限られてきて、当店の焼酎の棚もだいぶスッキリしてきた。お酒に対する情熱というのは、やはりなくなってきたのかもしれない。というよりは執着がなくなってきたのだ、と言いたい。限られた品物を、今日はこれね、甘めだったらこれね、今の気分にはこれね、というように売れるようになりたい。当初はとにかくお客さんに飲んだことのないものを、ほかのお店にはない選択肢を増やすことを、と思ってやってきたのだが、それはお店のウリも自信もなかったからだ。

ということで焼酎の棚がせっかくスッキリしてきたのだから、ほんとに欲しいものだけを厳選して選ぼうとやってきたのに、このザマだ!片っ端からこれもこれもとやって、何ヶ月ぶりに行ってもちゃんと顔を覚えてくれているお店の人と話ながら、また勧められるがままにじゃあこれもとやって、あっという間に予算オーバー。っていうか予算なんてないのだけど。日本酒2本、麦2本黒糖2本、泡盛1本、梅酒が2本、後は十何本か芋。これでもだいぶ我慢した選択。その後もう一軒、洋酒の酒屋に寄るのがいつものルート。そこでも欠品の補充と、ラム、ウィスキー、ジン、その他いくつかの新ものを。みなさんどうぞ減らしにきてください。

とりあえず今日開けたのは、「芋麹芋」の国分酒造の「大正の一滴・蔓無源氏・全量二十六度」、昔使われていたお芋と麹を復活させて大正時代の味を復元したというもの。こんなに旨かったのかどうか、疑問だが。それから島根の「開春・杜氏山口・ひやおろし」、これ常温もいいけど、温めると酸味や辛味が増して、別物のように化けます。
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夜は田尻君のソロ・ピアノ。スタンダードを交えつつ、今日は力強いタッチでよかったぞ。それから先日うちでピアノの弾き語りをやりたいという女の子が来たのだが、よかったら今日おいでと言ったら来たので飛び入り。小さなチャンスでも活かすかどうかは本人次第。次につなげてね。
by barcanes | 2010-10-20 15:20 | 日記 | Comments(0)