【Top Page】Bar Cane'sです。

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ありがとうございます。Bar Cane'sです。

2001年2月より、ツタが絡まり昭和の香り漂うボロビルで営業を続けております。前身のソウル・バー「Keynz」(1994年開店)から引き継ぎつつ、音楽のジャンルを取り払い、お酒も和洋両面同等に取り扱いながら、飲み物専門のバーとしてやってまいりました。2008年頃から熱意あるミュージシャンやDJ、音楽関係者たちが集まり始め、次第に音楽へと重心が移っていきました。現在、比較のしようがありませんが音楽の非ポップさにおいて、おそらく藤沢随一の濃度と深度とを誇っております。

お酒にツマミが必要な方、音楽の好みが固まってしまっている方、タバコと人間の匂いが苦手な方は他を当たってください。帰り道を見失った街の避難小屋、深夜の部室、セルアウトできない芸術の明滅点、ダメな大人の研究室としてこの店は在ります。男女の出会いは滅多にありませんが、卒業生は結構います。


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現在ホームページが止まっております。(レンタルサーバーの突然のサービス中止により。)新しいのを準備中です。

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藤沢北口 Bar Cane's(バー・ケインズ)
〒251−0052 藤沢市藤沢991 野口ビル2階
Tel:0466-28-5584(営業中のみ)
090-3503-3127(お問い合わせ、ご予約、これから行くよ!などお気軽にお電話ください!)
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木曜定休 8pm〜3am
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音楽と和洋酒、ラムや自家製ミントのモヒート、果物のカクテル、ハンドドリップ・コーヒーなど、飲み物専門のバーです。
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イベント予定など、Facebookのページもご覧ください。
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【スマホ等でご覧のみなさま】
簡単なイベント予定など、「その他のメニュー」から飛ぶようになっております。



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【イベント、出演者募集のお知らせ】
Cane'sでは週末平日にかかわらず、イベント企画や出演者を募集しております。ライブ、セッション、DJ、リスニングはもちろん、読み聞かせや演劇、プロジェクター上映、講演会や会議まで、多種多様なイベントが可能です。お金にならない音楽、人の集まらない研究発表、変人変態の皆さんの趣味追及にも、可能な範囲で付き合います。もちろん店主をめいっぱい働かせてくださるイベントも歓迎です。平日は場所代等不要です。ぜひご相談ください!


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# by barcanes | 2018-12-31 23:59 | お知らせ | Trackback | Comments(0)

【イベント、出演者募集のお知らせ】



Cane'sでは週末平日にかかわらず、イベント企画や出演者を募集しております。ライブ、セッション、DJ、リスニングはもちろん、読み聞かせや演劇、プロジェクター上映、講演会や会議まで、多種多様なイベントが可能です。お金にならない音楽、人の集まらない研究発表、変人変態の皆さんの趣味追及にも、可能な範囲で付き合います。もちろん店主をめいっぱい働かせてくださるイベントも歓迎です。平日(月水金」は場所代等不要です。ぜひご相談ください!



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# by barcanes | 2017-12-31 23:45 | お知らせ | Trackback | Comments(0)

【お知らせ】8月のイベント予定です

2017年8月のイベント予定です。7月もたくさんのイベント、企画してくださった方も参加してくださった皆さんも、ありがとうございました。濃厚なイベントが続き、毎週毎週があっという間に過ぎていきます。その濃厚さに参加人数は関係ありません。むしろ少ない時の方が濃厚で、たくさん集まっていただいた時には、たくさん働かせていただいたほどよい疲労感と達成感があります。


すっかりイベント頼みの経営となっておりますが、現実に合わせてスタイルを変えつつも何とか生き抜いていかなければと思っております。8月もそれ以降もまだまだ空いてる日があります。ぜひ面白いイベント、企画をお寄せください!



8/4(金) 「カオリーニョ藤原トリオ」

open 19:00 / start 20:00

チャージ : 自由料金制(投げ銭)

【出演】カオリーニョ藤原(うた・ギター)

皆川和義(ハープ) 西川まさひさ(ベース)


 昨年末の「女勝りバンド」が急病によりキャンセルになってしまった大阪の大御所カオリーニョさん、復活して約一年ぶりにまたCane'sにいらっしゃいます!

 カオリーニョさんの他は初めてのご来店で、演歌ボサノバ、昭和歌謡、ブルース〜ジャズなど幅広くやるそうですが、カオリーニョさんの告知には、『女勝りバンド』(萩之茶屋まり子、赤羽翔子、幸うす女)と書いてあります。昨年末の再来なのか?よく分かりませんが、いろいろ不安で楽しみです!



8/6(日) Cane's田火田共催

 「地曳網2017」

 朝9時現地集合(網の引き上げは11時の予定です)

【場所】鵠沼海岸 堀川網

 (駐車スペースが多少ありますが早いもん勝ちです)

【参加費】 

大人4000円

前払3500円(各店舗にて事前にお支払いいただける方)

小人 無料(子連れ大歓迎です)


 飲み物食べ物、持ち込み歓迎。モヒート他ドリンク類は別途、適値にて販売いたします。今年も、今年こそ「獲れた魚は全て食べ尽くす」という目標を果たすべく、包丁人が魚を捌きまくります。BBQの炭火鉄板は用意しますので、焼きたいものがある方はぜひご持参ください。

 ご家族友人子供たち、職場の仲間に気になる異性同性などお誘い合わせの上、奮ってご参加ください!



8/10(木) ”SOUL KINGFISHER Vol.7”

Open 19:00 / Start 19:30 Entry 500yen

【Special Guest DJ】Naoki Ikeya 

【DJs】Gustav AKA, Yamada (Yokohama Hot Vinyl)


 バー・ケインズへノーザンソウル・パーティー「SOUL KINGFISHER」が戻ってまいります。今回はファナティックなレコードコレクターであるいつもの二人に加えてゲストDJとしてNaoki Ikeyaさんをお迎えしたメンバーです。いつもよりR&B多めの雰囲気になる予感がしています。

 いつものようにタルカム・パウダーは禁止ですが、アクロバットなダンス可能の板張りフロアと、メンバーが買いためたレコードで皆さんをお迎えいたします。

 祝前日の夜ですから翌日の仕事を忘れて皆さんと一緒に楽しませていただきます。

 藤沢の鳥であるカワセミ(kingfisher)のタイトルキャラクター”Mr. Kingfisher”くん(オリジナルデザインは漫画家の葛西映子さん)、毎回配布している無料の記念エンブレムとして今回も待機中です。

 Keep the faith, Keep on burning!

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8/11(金祝) 「藤沢歌謡会 vol.24 ”夏のおどり”」

Open 19:00 / Start 19:30 No Charge

【DJ】及川譲二、カズマックス

【ゲストDJ】珍盤亭達磨、珍盤亭MOCHO、天敵

【司会】ダメ男(a.k.a.阿仁敬堂)


ダメ男こと浅見さんが主宰となって2回目。久しぶりにKZMXさんが帰って来ます!珍盤亭ご一門の方々などゲストは初Cane'sの方ばかり。あなおそろしや!

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8/12(土) 「キラ金スピンオフ!」

Open 19:00 / Start 19:30 

No Charge

【DJ】フウコ, NAKAO, SAQURA & makizoo


 金曜日のカウンターDJ企画「キラキラ金曜日」が何度目かのスピンオフ!いつも通りキラキラした内容でお届け致します。前半は80'sに特化し、後半はDJ其々のキラキラ・ソングをお楽しみください‼️



8/13(日) ”Irish Session #35”

5pm- No Charge


 2014年秋から毎月続けている自由参加のセッションです。主宰はフィドラー椎野さん。終了時間は特に決めておりませんが、だいたい8時から9時ごろまでやっております。参加してくださる皆様をお待ちしています。

 生音をBGMに飲むのもなかなか気分の良いものです。演奏者以外の方もぜひどうぞ。

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8/14(月) 「Funk研究会 #4 ジャケ買いFunk!」

9pm- No Charge

【ファン研部長】久保田"Sir Nose"耕


 サー・ノウズの新兵器、アルツハイマー・ガンで全ての記憶を消されたファン研部長。感性だけでグッドファンキーミュージックに辿り着けるのか!

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8/15(火) 「斉藤ネヲンサインLIVE クラブ・ニュー藤沢」

8pm- Charge:自由料金制(投げ銭)

【出演】ピロ斉藤、エノッキー、上岡憲外、クッキー、モエ伊藤


 「藤沢歌謡会」ではDJとして来てくれたこともあるピロ斉藤くんのユニット「斉藤ネヲンサイン」。昭和40年代の高度成長期の歌謡曲を現代に。夜・酒・恋のムーディーな世界観をコンセプトにオリジナルのニュー歌謡で活動中。


斉藤ネヲンサインHP

https://neonsign.jimdo.com



8/19(土) ”Voices Inside vol.114” 

~Louisiana Saturday Night~

 Zydeco Kicks & Los Royal Flames Live!!

7pm- Charge:愛の自由料金制(投げ銭)

【Disc Jockey】二見潤、大野正雄、関根雅春

【Guest DJ】阿仁敬堂(a.k.a.ダメ男)、Gen(Three Amigos)

【Live Guest】Zydeco Kicks, Los Royal Flames & Los Super 8


 去年8月の”Voices”でザディコのパワーを見せつけてくれた「ザディコ・キックス」の熱狂を再び!今年はさらに(やはり昨年5月に”Voices”に来てくれた)スワンプ・ポップ・デュオ「ロス・ロイヤル・フレイムズ」もお招きして、ルイジアナ・サタデー・ナイトで熱い一夜を。更にこの両バンドの合同ユニット”Los Super 8”のステージも!

 そして、ゲストDJには去年に引き続きハマのGENさんと藤沢の誇るミュージック・マスター、阿仁敬堂さんをお招きします!最高の一夜になる事、間違いなしです!

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8/20(日) 「しんぺージェント Vol.1」

Open 18:30 / Start 19:00

Charge:自由料金制(投げ銭)

【出演】近田心平、岡秀年


 成人前からCane'sに飲みに来てるしんぺーちゃんが全国行脚の末ようやく打ち出してくれた初のシリーズ企画。第一回のゲストは三重のSSW岡秀年。どんな方なんでしょうか。楽しみです。そして続編はあるのか!

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8/26(土) たじろっくプレゼンツ

「みやしたじろっく! だって2人のバースデー!!」

Open 18:00 / Start 19:00

Charge:2000円

【出演】宮下広輔、前川朋子、岡崎恵美、宮武理恵、石井裕佳子、田尻有太

【DJ】makizoo


 久しぶりに夏にやります。その名も「みやしたじろっく!だって2人のバースデー!!」8/25生まれの宮下、8/31生まれの田尻、間をとって8/26にまとめてやってしまいます。夏休みの宿題はさっさと済ませて、みなさんぜひお越しくださいませ!見るからに夏男の2人が、愉快な仲間とともにお待ちしております!

 豪華メンバーそれぞれの所属経歴はあえて書きませんが、たじろっくはCane'sオールスター・バンドだと思っております。みんなと出会ってもうすぐ10年。それぞれ様々の経験を積んだ成長っぷりが半端ありません。この夏のハイライトになると思います。ぜひお見逃しなく!



8/27(日) 「よみきかせのみきかせ vol.21」

15:30より(17:30ごろまで)

チャージ無料(投げ銭)

【出演】ますいあらた、てづかのぶえ、ほか


 隔月の日曜夕方から開催している、絵本とうたと子連れ飲み企画。お子様の飲食持ち込みは自由です。ますいさんから絵日記の宿題出てますよ~

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8/27(日)「Funk研究会#5 ファンク・ベーシスト特集」

8pm- No Charge

【ファン研部長】久保田"Little Hand"耕


 この日はダブルヘッダー!夕方の「よみきかせ」の後は「ファン研」です!ラリー・グラハムの手の大きさにチョッパーを諦めたファン研部長が、Funkベースを模索していきます。

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9/1(金)Free Friday

二見潤の「Doug Sahm金曜日 "Juke Box Music"を聞く」

9pm- No Charge

【カウンターDJ】二見潤(Voices Inside)


 名カバー・アルバムとして名高いDoug Sahmの"JUKE BOX MUSIC"のオリジナルとの聴き比べ、その他ダグのカバーした曲など。ダグのルーツに軽く踏み込んでいきたいと思います!


<その後の予定>


9/8(金)Free Friday「Gen金」


9/16(土)Voices Inside#115


9/17(日)岡本修道(vo,g)、沢田穣治(b)、沼直也(dr)


9/23(土)After h'Our Rock #9


9/24(日)アイリッシュ・セッション#36


9/25(月)松原里佳(p,vo)&沢田穣治(b)


9/29(金)Next To Silence Trio

 【出演】田尻有太(p)、沢田穣治(b)、沼直也(dr)


10/7(土)藤沢歌謡会#25


10/8(日)よみきかせのみきかせ#22


10/9(月)キャットニャンダフルフォーク部竹田信吾DUO 


10/11(水)「かわECM番外編」沢田穣治「毒」ナイト


10/12(木)カツヲスペシャル!

 【出演】まえかわとも子(vo)、沢田穣治(b)、沼直也(dr)、和田充弘(tb)、馬場孝喜(g)、田尻有太(p)


10/14(土)Frank Zappaナイト「つらい浮世」第3夜ー




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# by barcanes | 2017-08-31 23:33 | イベント | Trackback | Comments(0)

お盆ウィーク6連夜!


Cane's今年のお盆ウィークは、なんとイベント6連チャン!まずは(定休日の木曜ですが)祝前日の8/10からノーザン・ソウル、「夏のまつり」歌謡、キラキラ80'sとレコード・イベントが3夜連続です!


後半はアイリッシュ・セッション、ファン研、そして斉藤ネオンサインの投げ銭ライブ(とその翌日のレコーディング!)と続いていきます。


おヒマな方もそうでない方も、ぜひご参加ください!



8/10(木) 

”SOUL KINGFISHER Vol.7”

Open 19:00 / Start 19:30 Entry 500yen

【Special Guest DJ】Naoki Ikeya 

【DJs】Gustav AKA, Yamada (Yokohama Hot Vinyl)


 バー・ケインズへノーザンソウル・パーティー「SOUL KINGFISHER」が戻ってまいります。今回はファナティックなレコードコレクターであるいつもの二人に加えてゲストDJとしてNaoki Ikeyaさんをお迎えしたメンバーです。いつもよりR&B多めの雰囲気になる予感がしています。


 いつものようにタルカム・パウダーは禁止ですが、アクロバットなダンス可能の板張りフロアと、メンバーが買いためたレコードで皆さんをお迎えいたします。


 祝前日の夜ですから翌日の仕事を忘れて皆さんと一緒に楽しませていただきます。


 藤沢の鳥であるカワセミ(kingfisher)のタイトルキャラクター”Mr. Kingfisher”くん(オリジナルデザインは漫画家の葛西映子さん)、毎回配布している無料の記念エンブレムとして今回も待機中です。


 Keep the faith, Keep on burning!



8/11(金祝) 「藤沢歌謡会 vol.24 ”夏のおどり”」

Open 19:00 / Start 19:30 No Charge

【DJ】及川譲二、カズマックス

【ゲストDJ】珍盤亭達磨、珍盤亭MOCHO、天敵

【司会】ダメ男(a.k.a.阿仁敬堂)


ダメ男こと浅見さんが主宰となって2回目。珍盤亭ご一門の方々などゲストは初Cane'sの方ばかり。あなおそろしや!

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8/12(土) 「キラ金スピンオフ!」

Open 19:00 / Start 19:30 

No Charge

【DJ】フウコ, NAKAO, SAQURA & makizoo


 金曜日のカウンターDJ企画「キラキラ金曜日」が何度目かのスピンオフ!いつも通りキラキラした内容でお届け致します。前半は80'sに特化し、後半はDJ其々のキラキラ・ソングをお楽しみください‼️



8/13(日) ”Irish Session #35”

5pm- No Charge


 2014年秋から毎月続けている自由参加のセッションです。主宰はフィドラー椎野さん。終了時間は特に決めておりませんが、だいたい8時から9時ごろまでやっております。参加してくださる皆様をお待ちしています。


 生音をBGMに飲むのもなかなか気分の良いものです。演奏者以外の方もぜひどうぞ。



8/14(月) 「Funk研究会 #4 ジャケ買いFunk!」

9pm- No Charge

【ファン研部長】久保田"Sir Nose"耕


 サー・ノウズの新兵器、アルツハイマー・ガンで全ての記憶を消されたファン研部長。感性だけでグッドファンキーミュージックに辿り着けるのか!



8/15(火) 「斉藤ネヲンサインLIVE クラブ・ニュー藤沢」

8pm- Charge:自由料金制(投げ銭)

【出演】ピロ斉藤、エノッキー、上岡憲外、クッキー、モエ伊藤


 「藤沢歌謡会」ではDJとして来てくれたこともあるピロ斉藤くんのユニット「斉藤ネヲンサイン」。昭和40年代の高度成長期の歌謡曲を現代に。夜・酒・恋のムーディーな世界観をコンセプトにオリジナルのニュー歌謡で活動中。

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# by barcanes | 2017-08-15 23:02 | イベント | Trackback | Comments(0)

接触/非接触、ADA変換

7/30(日)

レコードは針が盤面を擦り、その実際の振動を増幅させているのに対して、CDは非接触であると言われる。視ているだけでお触りしていないではないかと。

それを言うなら例えば、マイクもエレキギターのマグネット・ピックアップも、感じているけど触ってはいない。真空管だって接触していない。そもそも耳で音を聞いている時点で非接触である。エジソンやベルの時代の電話の発明や無線もそうだし、視覚も聴覚も芸術と名のつくようなものは大抵が非接触ではないか。

真空管がトランジスタや半導体に取って代わられるように、接触/非接触という対立項はそれらの中間素子に、まさに半導体のような、だいたい接触してるけど完全には接触していない状態、音楽を聞いてはいるけど完全には伝わらないような状況、愛し合っているけど理解し合えていない、みたいなことの度合いとして捉えられるかもしれない。

音楽は空気の振動であるのに、真空管の真空を通したりすることを音楽好きの人たちが好むというのも興味深い。若い時分に自分専用の再生装置を手に入れ、イヤホンを耳の穴に突っ込んだ時の感動のようなダイレクトさ、あるいは若いお姉ちゃんは見てるぐらいがいいやと、直接/間接の好みが変わってくるのは年のせいかもしれないが、間接を介した直接性、非接触を介することでより感じられるような手触り感というものを求めるのは、自然(あるいは神)との直接性を望んでも望みきれない人間の発明した、いわゆる芸術というものの特性なのだろうか。

先日のブログで言いかけたADA変換、アナログ→デジタル→アナログの、D/Aの部分の変換もおそらく同じような意味で重要なのだと思える。間接化や抽象化、あるいは数値化するところまではよい。問題はそこから、いかに感じられるようにするかである。

我々の社会におけるルールづくりも多分、そのように考えると、四角張ったルールを作るのはよいが、それを多種多様な人間に適応させることができるのかどうか、ということなのだと思う。

ハイエンド・オーディオに懐疑的にならざるを得ないのは、良い音を目指してる本人にとってはそれで良いのだが、これが良いのだと言ってしまえば聞く者の補正力が損なわれるだろうからである。録音音楽リスニングは、行き着くところ現場で鳴っていたであろう音を再現するところに行き着く。そんな現場主義も悪くないし、そんな音を聞いてみたいけれど、正解は限定される。リスナーの想像力は、バーチャルな録音音楽を自らの耳で補正する楽しみを含む。補正力の自由が残されるべきである。

人間の作業をロボットに変換するのは良いし、AIやバーチャル技術がアナログ感を目指すのは当然で、より本物っぽくなっていくのだろう。だが、人間が機械に合わせたり、ルールに合わせて生きたり、正解といわれるものに従って感じちゃったりしちゃあならないのである。

そういう意味では、録音物など大した精度である必要はないのかもしれない。演奏さえ良ければ、音質なんて大した問題じゃないのかもしれない。ただ、リスニングの補正を楽しめるような工夫、リスニングを阻害するようなデジタルノイズ的な要素を極力減らしてゆく努力は必要だろうと思う。

デジタルという便利な道具を使いながら、その数値化されたものを空間の奥行きや時間的なズレを含んだ現実の手触り感に近づくように積分し、立体的に再構築してゆく行為には、音楽が現実の社会に関わっていく可能性が未だにあることを示していると思える。

多種多様なリスナーの自由を確保する音像を提示してゆくことは、リアルタイムのライブ音楽とはまた別の次元で、他の世界や他者への想像力を喚起するという音楽の力を信じることなのかもしれない。我々が昔のレコードを聞くように、未来の人々が今の録音物を聞かないとは限らない。あるいは音楽とは、ルールに縛られた現実社会に対する桃源郷のようなものなのかもしれないわけだから、常に限られた中での理想像を示すべきなんだろうとも思える。良い音を目指すということは、人それぞれの現実の限界の中での自由ということにつながってくるのだ。

(深夜の酒場の会話を再構成してみました。)

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カウンターのこの数十センチの距離もまた接触/非接触の領域である。


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# by barcanes | 2017-08-09 02:09 | 日記 | Trackback | Comments(0)

【お知らせ】8/6(日)「地曳網2017」中止になりました!

今年の地引網は、台風の影響により残念ながら中止とさせていただきます。


楽しみにしてくださっていた皆さん、そして参加をご検討くださった皆さま、お仲間を誘ってくださった皆さま、参加者を増やそうとたくさん声をかけてくださった皆さま、ありがとうございました。そんな気持ちをいただけるのも地引網の良さでした。過去10数回で初めての中止となりました。


なお延期開催はございません。


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Cane's、田火田、地から 共催

「地曳網2017」


8月6日(日)朝9時現地集合

(網の引き上げは11時の予定です)


【場所】鵠沼海岸 堀川網

(駐車スペースが多少ありますが早いもん勝ちです)


【参加費】

大人4000円

前払い3500円(各店舗にて事前にお支払いいただける方)

小人 無料(子連れ大歓迎です)



飲み物食べ物、持ち込み歓迎。モヒート他ドリンク類は別途、適値にて販売いたします。


今年も、今年こそ「獲れた魚は全て食べ尽くす」という目標を果たすべく、包丁人が魚を捌きまくります。


BBQの炭火鉄板は用意しますので、焼きたいものがある方はぜひご持参ください。


ご家族友人子供たち、職場の仲間に気になる異性同性などお誘い合わせの上、奮ってご参加ください!



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# by barcanes | 2017-08-06 09:00 | イベント | Trackback | Comments(0)

地引網の中止についての所感

8/3(木)



日曜日の地引網が迫ってくるのと同時に、ようやく「行けたら行くよー」という声がちょいちょい届くようになっていた。とは言うものの、今年の参加申し込みは10名にも満たない状況だった。田火田の方は30名以上の参加見込みということで、当日参加の期待も含めれば何とか赤字にはならないかな、というギリギリライン。前夜に田火田チームと準備の予算などについて話し合いつつ、まあ明日、網元に聞きに行けばわかることなので、それから決めましょうということになった。


夕方に網元のところに様子を聞きに行ったら、「ちょーどおめーんとこに電話しようと思ってただよー。ダメだなー!」と簡単明瞭。浜が晴れていても沖がダメならダメなんです。そういうことはたまにあることで、「まあ(網を)かければ何かしら引っかかるけどよ」ということですが、まあ無理は良くありません。海ですからね。


私も過去に地引に通っていたことがあるので、そんな予感はしてました。南海の台風の動きが怪しいので。しかも参加者の集まりも良くない。赤字も覚悟。なので中止になって、正直ホッとしているところです。


他の日にやるか?と言ってもらったのですが、週末のイベントの予定も入っておりますし、今さら皆さんの予定も合わないでしょうから、延期しての開催はやらないことにします。


楽しみにしてくださっていた皆さんには申し訳ない気持ちもあります。でも同時に、参加をご検討くださった皆さん、お仲間を誘ってくださった皆さん、参加者を増やそうとたくさん声をかけてくださった皆さんが少しでもいたということが、ありがたく感じられました。そんな気持ちをいただけるのも地引網の良さだったなと、思い出しました。


過去10数回やってきて、初めての中止です。寒い日に当たったこと、小雨に降られたことは何度もありましたが、考えてみたらこれまで一度も台風に遭わなかったというのも不思議です。運が良かったのでしょう。これで運も尽きたか、とも思えますけど、今回赤字にもならなかったのだからまだ私も運に見放されてないのかもしれません。変なポジティブの使い方でしょうかね笑。


でも同時に、赤字でも得られたかもしれないものを逃してしまうのかもしれない。年に一度か数年に一度ぐらいしか会えない人たち、昔の友達、もうお店になかなか来られなくなってしまった人たちに会えるかもしれない。そんな機会も失ってしまう。今いるお客さんたちの交流や新たな出会いみたいなものもなくなってしまう。


でも参加希望者が10人にも満たなかったということは、もうそのような機会は求められてはいないということだから、やはりそんな役目も終わったのだと思います。準備もお金の心配も自分にとっては大変で、負担に感じるようになってしまいました。なっちゃんもそんなに残念じゃなかったようだし。そんな諸々の予感もしていました。なので来年以降も多分やらないと思います。


これまで10数回の地引網、最後は中止という形になってしまいましたが、これまで来てくださった全ての皆さまに感謝しておきたいと思います。いろいろありがとうございました。たくさんの思い出がありますが、振り返ると過去に引きずり込まれてしまいそうので、やめときます。っていうかオレ、地引屋じゃないんで!海には皆さん勝手に行ってください!(逆ギレ。)


それにしても自分の集客力のなさも遂にここまできたか。皆さんそれぞれの活動に忙しく、そして娯楽も多いですしね。悲しくはありません。分かってます。それはそれで、今後も何とかやっていくしかありませんから。


さて、これによって土日がヒマになってしまった。どーしよーかなー。

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在りし日のワタクシの背中。今後地曳網を引っ張ることがありましたら、このように後ろ手に引くのがオールドスクールです。


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# by barcanes | 2017-08-04 13:47 | 日記 | Trackback | Comments(0)

やめた/やめないワンマンショー!

7/29(土)

今年2月以来半年ぶりの太一さんは、ヒマワリのような髪型に62年のオールドGibson J200で、約100分ハーフタイムなしのワンマンショー。酒を止め、タバコはアイコス。寂しくはなかった。むしろ健康を手に入れ若返ったような生き生きとした歌声が嬉しかった。

とうとう捨てたのだ。歌い続けること、全国各地のファンと未だ見ぬ聴衆に歌う姿を見せ続けることを、捨てることで選んだのだ。酒とタバコの飲み屋としては寂しいことかもしれないけど、私はもはや悲しくはない。音楽イベントでも酒を飲まない人が増えているのだから、ごく自然なことなのだろう。音楽と酒の時代はもうすぐ終わるのだろう。というか既に終わっているのだ。酒がなくても酒場じゃなくても、音楽が成立するならそれで良いはずなのだ。

むしろ音楽は酒を必要とせずに成立するべきなのだ。太一さんの歌も、酒なしに成立する。それを実践して証明したのだ。燃料なしにも燃焼することができる。持続可能な回路を開発したのだと思う。物足りなさは全く無かった。燃えカスや排ガスが残ったとすれば、それは終演後に燃え残った我々だ。そんなものは放っておけばいい。それでいいのだ。

どんなものでも、何かを掴むためには捨てるものが必要である。「何も終わりはしない、ただ変わってゆくだけ。」私は歌う場を提供することしかできないから、元気とちょっとした涙と、燃え残りの熾火をもらうだけで十分なのだ。

人生だって酒を必要とせずに成立すべきだ。酒場をやっている私だって、酒を信奉しているわけではない。ただ飲まずにはおれない歌や音楽や世情があり、飲まずにはおれない人がいる間は、私とこの店にもまだ存在意義はあるのだろうと思う。酒はやはり燃料で、信じるとすれば「火」の方なのだ。熱は電気でも原子力でも作れるかもれない。酒なしに熱くなれる人もいるだろう。しかし火には燃料が必要だ。エコカーの世の中になっても、まだしばらくはガソリンスタンドがあっていいだろう。セルフサービスはやめてほしいけど。

太一さんのライブは、私にP.A.の初歩を教えてくれた恩人でもある「太陽ぬ荘」社長の相澤くんがP.A.をしに来てくれる希少な機会でもある。スゴいインターフェイスのマシンを使って見せてくれた。デジタル・エフェクトはものすごいことになっていてビックリした。私にできるのはそのラインアウトをカセットデッキに突っ込んで録音することぐらいだった。

1、四条河原町
2、時々
3、freeday’s
4、ビューティフルデイ
5、春だよ
6、自分を讃える詩
7、青春
8、旅人の約束
9、ミラクル
10、ヤングハート
11、人生最後のショーのように
12、しゃがれたトロンボーン
13、少年
アンコール、ハートの問題

「自分を讃える詩」を久しぶりに聞いて涙が出た。他人に肯定してもらう以前に、自己肯定ができてないのだろう。相変わらず「人生最後〜」の「俺の自転車はまた持っていかれちまった」のセリフに泣かされるのは何故なんだろう。「また」がキモなんだろうな。

新曲「ミラクル」の「やめない、やめない、オレはやめない」というところがなんだかビミョーに、ぐらついた杭のように刺さってグラついた。覚悟や約束は、それが守られようと破られようと、断言できる人とできない人がいるのだ。私は、できない、というよりしなかった側につき続けるだろう。もしくは、言ったかもしれないけど言わなかったことにしとく。なぜなら、酒場の人間だから。火に油を注ぐのは得意ではないが、消えかかった種火を絶やさないような酒を注ぎ続けたい。

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リハ中の太一さんと社長。

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なっちゃんも(お父さんの)応援に来ました。

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今回の新譜「ミラクル」のジャケットは、いつも撮影に来ている米倉さんが撮った写真ですが、Cane'sでの写真だと太一さんが気付いたのは最近だそうです笑。


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# by barcanes | 2017-08-03 04:13 | 日記 | Trackback | Comments(0)

雨とバースデーイブの「かわECM」

7/26(水)

生粋の雨男としてあまりにも雨を降らせる力の余りある主宰かわい君のバースデー・イブ「かわECM」。ある時代に生まれていたら雨乞いの神として祀られただろう。梅雨は明けていようともちろん今回のテーマは雨。大した雨の予報でもなかったのに当然、かわい君が店に向かって歩いている間だけ雨が降った。

雨の夜はもちろん、曇天の夜にもECMのサウンドはよく似合う。乾いた冬の冷気にも、エアコンの効いた暑夏の涼気にも、斜陽の秋風にも花嵐の春にもECMはマッチする。いずれの季節にも、空気の粒のような存在が感じられる日には、ECMのエアー感がスピーカーから発せられる空気の響きに同調するのだ。

この日は特にテーマを設けず、かわい君が選曲してきてくれたものを中心に、tskがPCで検索したヒラメキ音源でチャチャを入れながら、とても自然な流れで進んでいった。この日の選曲は今までになく引っかかりが少なかった。その日の気候や空気感にとてもフィットしていたのだと思う。

田尻のソロピアノ・コーナーも雨とかわい君に捧げられた。マイキングも上々で、なかなか良い音が録れたと思う。後半には私のリクエストで、1分2分3分と曲の短さを縛って弾いてもらった。終盤のクラシック・コーナー(CDによる)でも、やはり雨の選曲でまとめてくれた。

ソロピアノ
1.Chiryo in the Rain
2.Ghost in the Rain
3.かわいソーダBlues

クラシックコーナー
1.雨の庭/ドビュッシー
2.雨だれ/ショパン
3.雨の樹 素描1/武満徹
4.雨の樹 素描2 オリヴィエ・メシアンの追憶に/武満徹

日付の変わる頃には集まってくださった皆さんとケーキでお祝い。いろいろな差し入れをいただきました。誕生日だからこそ来てくださったかもしれない15万人の人たちが、みんなして田尻のピアノに聞き入っている静かな時間を、とてもプレシャスに感じた。後半にはあえてザワザワしてもらいながら弾いてもらったピアノもまた良かった。
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# by barcanes | 2017-08-03 01:24 | 日記 | Trackback | Comments(0)

女神とサウンドの客観性

7/25(火)

女神は3連休を利用して、各地の信者たちを訪問する。女神は忙しい。今日もその最後に寄ってくれた。女神の天啓についての考察をしてみよう。

何が女神かではなく、何を女神と感じるか。死とは何かではなく、何を死と感じるか。死後の世界とは、霊魂とは何かではなく、それらをどう思うか。その積み重ねなのだろう。客観性を蔑ろにしようというわけではなく、むしろその逆で、主観を隠蔽するためばかりに矢面に立たされる客観性を解放しなければならないのである。

Post Truth(ポスト事実)と紙一重だが、我々は遥か以前からPost Truthの世界に生きていると言えるだろう。自然という大いなる客観性とは別の、文明的に発明された客観性によってがんじがらめにされた人間たちが、そこから逃れるための自由としてのPost Truthという意味もあるのだと思う。

しかし、間違いが暴走しないための客観性が、嘘を補強するために使われることもある。客観性はいつの時代にも利用されるのだ。主観同士のケンカや諍いが子供のケンカであればいいのだが、大人ならそういうわけにもいかない。だからお互いに客観性を主張し合ったりする。しかし嘘でもなければ生きていくのは辛すぎるではないか。

録音音楽は最初から嘘である。完全にPost Truthである。だから人為のサウンドをどう考えるかというのは、音楽にとっての客観性の問題につながってくる。聞く者が一人でないということはもちろん、それぞれの曲をどうするかという意味でも客観性についての答えは一つではないから、それぞれいろいろな客観性があり得るということになるだろう。(となれば、大いなる客観性というものがあるとするなら、それはライブだということになるだろう。)

だからサウンドをどうイメージするかということは、それぞれの曲の客観性をどう考えるか、ということになるだろう。客観性が試される。今まで聞いてきた様々な音楽の、経験上のサウンドを参照しつつも、前例主義には陥りたくない。だがそもそも手持ちの機材では追いつくことさえできないのだ。オリジナルにならざるを得ない。母ちゃんの手料理、母ちゃんの手芸と同じレベルだ。それでいくしかない。

そこに客観性はあるのかと言えば、他人の一目に晒された時にだけ成立するものなのかもしれない。そのようなものが客観性なら、我々は人の間で生きることがすなわち客観性を獲得するということであるのだから、それを一義的な客観性として、その延長線として生きていくしかない。それは前例主義ではないのか。

ひとつ前の論議に戻ってしまうが、そのループに収斂されるのが保守主義ということになるのだろうか。だとすれば保守主義とは、新たな客観性を模索することの放棄である。音楽は、特にサウンドは、主観的であることによって同時にそのような客観性の放棄を許さない。なぜなら同じものは二度と、同じものを聞いたとしても二度とないからだ。常に客観性を感じ続けなければならない。(逆説的にリスニングの快楽とは、そのような客観性を捨て去ることのできる瞬間を持つことであろう。)
人類学的な「アフリカ的段階」とは、そのような保守性と客観性が両立した状態(祭祀としての快楽/忘我を含む)を言うのではないだろうか。

音楽のサウンドは、そのようなところ(快楽/忘却を含む)を求めつつ、ひとつの姿に収斂されないような多様性として我々に残されている。我々は常に試されている。そこには永遠が含まれているし、それでいてひとつの正解があるわけではない。録音物は常に嘘であるからこそ、我々は嘘に挑むのである。

そして嘘にまみれた我々には女神が必要なのだ。演奏者や音楽家、いわゆる芸術家は女神に挑むだろう。(おそらく政治が腐敗してゆくのは女神を信じないからだろう。)そのエッセンスはやはり非接触ということになるだろうか。接触/非接触についてはまたいずれ考察したい。

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我が家の姫君はいつの間にか自撮りしてたりする。姫はやはりまだ、今のところ女神ではない。


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# by barcanes | 2017-08-02 04:42 | 日記 | Trackback | Comments(0)

イシヅカトランス

7/24(月)


先日、深夜部員でファン研部員でもあるカセット部員が自作してくれた「トランス」なるものを、さらに微調整ポッドを追加してバージョンアップさせてきてくれた。電機屋が本業の彼が、デジタル→アナログ変換における問題点(大きな電気機械ではデジタル・ノイズが致命的な悪さをすることがあるそうだ)をパッシブ回路(動力を必要としない)で解決するべくひらめいて作った秘密兵器だ。名付けて「イシヅカトランスver.02」紙のケース入り。JBKジビキ・レコーヅ、カスタム・メイド。めざせDSD!
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と書いてしまったところで「DSD(Direct Stream Digital)」のお勉強。と言っても難しくてよく理解できないのだが、いわゆるPCMなどとは全く違う方式によるアナログ→デジタル変換である。特徴はデジタルのくせにデジタル的に編集ができないという無編集性。その分、音質的な優位性があるらしい。DSD録音で名高いセイゲン・オノ氏のサイデラ・スタジオで録音されたショーロ・クラブの新作「Musica Bonita」でも聞いてみましょう。(こちらの内ジャケが表でもよかったのに笑。)
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私どもの音響設備では(それ以前に16ビットのCDフォーマットに変換されているわけですし)、その音質的な違いはよく分からないと言ったところだが、スタジオ・ライブによる一発録音という潔さは伝わってくる。それだけでも十分にメリットはあるのだろう。きっと。

我々は音響の先端にいるわけでもハイ・オーディオ志向なわけでもない。音楽の生々しさ、音質よりも演奏の良さ、さらにはここで音楽が響いていたのだという実感、エンジニアリングまでを含めた手作り感が出ていればそれで良いのである。技術の洗練や目新しさ、そして高価な機材は音が違うはずだ。確かに違いはある。しかしそれらに心を揺さぶられてはならない。金の無さを逆手に取った、寄せ集めのアナクロニズムとデジタルの簡易便利さをつぎはぎして、オリジナルのサウンドを考えていかなければならない。

もとより、アナログ→デジタル変換の技術というのは問題ないぐらい進歩していて、むしろテープっぽさとか古っぽさとか暖かみだとか粗っぽさとか、そんな人間味みたいなところで物足りなさを言われているところがあるのだと思う。しかしおそらく、A/DではなくD/A、デジタル→アナログ変換のところの方により問題があるのだろうと我々Cane'sカセット部は考えるのである。

このD/A問題は我々の社会や生き方にとって非常に深い意義を潜めていると思う。それについてはまたいつか考察したい。とにかく、この「イシヅカトランス」はこのD/A問題に対する暫定的な一つの解決である。これで我がJibiki Recordsのサウンドはほぼ決まった。いよいよやらねば。


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# by barcanes | 2017-08-02 04:34 | 日記 | Trackback | Comments(0)

Irish Sessionから泉谷のカセット

7/23(日)



この週末、藤沢は「遊行の盆」という豪勢な予算を使っているであろうお祭りで盛り上がってるんだかどうだか分からないが、当然うちにはなんの関係もあるわけがございません。とうとう参加者ゼロか、と思われた月一の「アイリッシュ・セッション」も、都内から若い男性が来てくれて助かりました。「申し訳ないけど楽しいですよ」と主宰の椎野さん。続けてくださることが何よりです。


その後は椎野さんとAZUMIさんの先日の録音、それから最初の時のライブCDRを聞く。前回ここで聞いて、耳について離れなくなってしまったとのこと。憑依イタコ芸に共に涙す。孫の誕生を楽しみにしていた父が、孫の顔を見る前に亡くなった。祖父の顔を知らないはずの娘が「あそこにおじいさんがいる」と家の中を指差す。特徴を聞くと父そのもの。霊的なものを信じない自分だが、やはり父が孫を見にきているんだと思わずにはいられない。やはり死んだ者にはこちらの声が聞こえていて、いつでもその辺にいるのかもしれない。死者の声を聞こうとする者だけが、その声を聞くことができるのだ。


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先日実家から掘り出してきたカセットテープの中に、「泉谷フォークゲリラ生録」と書いてあるのが2巻あった。大学1年の93年夏、地引網に通っていた冷夏の夏休み(8月末になって気象庁が梅雨明け宣言を撤回したという記録がある)に、何ヶ所か路上の泉谷を追いかけた覚えはあったが、録音していた記憶はなかった。


CDになった「泉谷しげる/ひとりフォークゲリラライブ」のブックレットによると、8/31の蒲田駅西口と二子玉川、そして9/1目黒駅前の2日分ということになる。(その後の渋谷公会堂前と、中央大学での学園祭も見た。)当時ポータブルのAIWAのテレコをよく持ち歩いてた。録音好きは今に始まったわけではなかったのだ。


どのようにこのライブ情報を知ったのか記憶にないのだが、もちろんネットも何もない時代。新聞に小さく載っていたような気がする。きっとテレビのニュースかなんかで「奥尻島救援」と銘打った姿を目にしたんだと思う。蒲田と二子玉川で衝撃を受けた二十歳の私は、翌日9/1には品川にも足を運んだが、現場が見つからなくて、その後の目黒に向かった。村上ポン太が飛び入りして、生音ドラムを叩いたのを覚えている。カセットテープにはその時の、ライブ前に泉谷がそれまでの募金額を報告し、品川が中止になって、これがとりあえずの最終回だと説明している声も収録されている。録音レベルもしっかり入ってて、わりとちゃんと録れている。貴重な音源なんじゃないの。


思わず古本で「泉谷しげるのひとりフォークゲリラ お前ら募金しろ!」(読売新聞社 1994年)を手に入れ、一気読みした。7/12の北海道南西沖地震から約1ヶ月後、泉谷が路上に出ていくまでとその後の経緯が、おこがましさと謙虚さが交差する泉谷ならではの口調で、笑いを差し込ませながら丁寧に書かれている。


当時45歳の泉谷の恐れを知らぬ優しさと葛藤を突破してゆく熱さが、自分が見たあの時の涙と衝撃と、あの頃の泉谷とほぼ同じ年齢に達した自分にも変わらずに伝わってくる。つまりそれぐらい自分は何ひとつ変わってなくて、と言うよりあの頃の自分は今の自分と同じで、東北の大震災の時だって何ひとつできなかった自分のままだったのだ。


本の終盤、ようやく到達した奥尻島の日々を終える場面に、泉谷の唯一と言ってもいいぐらいの代表曲「春夏秋冬」の歌詞が突然そこに置かれていた。自分だって何百回も聞いている、本人は何万回も歌っているであろうこの歌の言葉がものすごいリアリティを持って、その文字たちがうごめいているように見えた。詞の言葉が歌もなしに、むしろ歌がないからこそ響いてくるという、めったにないような感覚だった。


それにしてもこの時ネタにしていた、角川春樹のコカイン密輸容疑が8/27というから、ネタの速攻さがスゴイ。この目黒駅前のライブでも、「マリファナを知らない子供たち」「覚醒剤の喫茶店」とフォークの替え歌からはじまり、ポンタが登場して裕次郎の「嵐を呼ぶ男」、オーティス・レディングの「Let Me Come On Home」といずれもクスリネタを取り込んだ歌詞で歌っている。(ポンタとは「火の鳥」「眠れない夜」「翼なき野郎ども」と泉谷の名曲メドレーもやっていて素晴らしい熱演だ。)


それにも増してこの年は特に九州・鹿児島などの台風被害が多く、2年前の雲仙・普賢岳が続いており、そして翌年には阪神がありオウム事件があったのだから、今思えば大変な時代だった。(93年夏は自民党が下野して細川政権が生まれた、一つの時代の切れ目でもあったのだろう。)


私はそんな泉谷の衝撃を受けたにもかかわらず、社会の出来事なんてリアルに感じられるわけもなく、自分の中だけで精一杯だった。何となく今年の夏は、この冷夏の年の夏が思い出させられる。天候も政局も不安定なせいもあるが、鬱々としていたあの頃の、殻を破りきれないような苦々しい自分を思い出させられるようなことが多いからかもしれない。


でもこの時の泉谷は、税金対策まがいの大手献金を一切断り、鹿児島に1000万を贈った長渕を「怪しい!」と笑い、むしろ集まった人たちに小銭を要求している。30分ほどの街頭ライブの後には2、3時間をかけて全ての人と握手をしサインをしキスをして、これは偽善だ売名行為だと、徹底して主観を貫いたのだ。歌を歌って喜ばせ、その対価として募金をもらい、ひとりひとりの素朴な気持ちだけを背負って、それ以上のものは背負えないからと、振り払ったのだと思う。自分のことしか考えられない殻かぶり少年が気持ちを託せたのは、やはり超越的な自己チューとその責任を貫いたオッサンだけだったのだと思う。


そして自分は未だに、そして今後も、何ひとつ人の役に立つことはできないだろうと思う。この店を続けること以外には。そんな泉谷のテープを聞いてたら、突如として女神が現れた。久しぶりにゆっくりと、今住んでいる街の話を聞いたりして過ごした。やはり我々には女神が必要なのだ。



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# by barcanes | 2017-08-01 22:54 | 日記 | Trackback | Comments(0)

【お知らせ】2017年7月のイベント情報です

2017年7月のイベント情報でーす。ぜひお気軽にお越しください!

よくお電話で問い合わせいただくのですが、(特記なき限り)予約など必要な店じゃありません。そして出演やイベント企画を検討してくださる方がいらっしゃいましたら、そちらもどうぞお気軽にお願いします!

7/1(土)
 Frank Zappa Night「つらい浮世【第ニ夜】」
 20:00〜 No Charge!
【案内人】NAKAO、阿仁敬堂

 三ヶ月ぶりの開催!第2回目です!前回は、やっと”Freak Out”を紹介し終えたところで終わりましたが、今回はどこまで行けるのか?前回かけれなかった曲やエピソードを補足するところからスタートしてみたいと思います。
 二歩進んで一歩下がる的なイベントになるねw前回、見逃してる人にも優しいイベントです!

7/2(日) 
「FUNK研究会 #3」
 8pm- No Charge
【ファン研部長】久保田"Underdog"耕

 いつも急に開催が決まる「ファン研」です。今回は、部長もゲスト参加する我らが”Voices Inside”との連動企画です。
1967年7月に発売されたJames Brownの”Cold Sweat”をFunk生誕と規定しますと、今月はちょうどFunk歴50年を迎えることになります。もちろん”Voices Inside”でも今月はFunkを特集しますが、こちらのファン研でも紀元後の67年から72年ごろの、Funk最初の黄金期とも言える最もホットな時代、スライ、アイズレーズ、オハイオ、アースなどを中心に聞いていきたいと思います。いわゆるファンク史における「ファンク王朝期」の後期、「ファンク連合王朝期」以前までということになるでしょうか。
 部員の皆さんには宿題出てます。日々の生活の中で感じたFunkな曲やFunkなできごと、などを記した「Funkノート」を持参の上、当日発表していただきますのでお忘れなく。宿題忘れた人は廊下でFunkしてなさい!

7/7(金) Free Friday #32
 潤金#9 「LP Friday!
" My World Is Empty Without You"」
 9pm- No Charge
【カウンターDJ】二見潤(Voices Inside)

 自分の音楽世界は今や7インチがメイン。しかし、そこに至るまでには沢山のLPとの出会いがあったのです。LPを聴いていなければ、当然7インチとの出会いもない。そんなLP達との再会を果たそうと思っています。
 LPを聴いていなければ、つまりLPがなければ僕の音楽世界は空っぽになってしまうのです。そこで、今回はそんなLP達との再会を果たそうと思っています。それがサブタイトルの意味に繋がっていきます。
 " My World Is Empty Without You"はシュープリームスの曲名から拝借。とは言ってもシュープリームスはLP持っていないんだけどね。

7/8(土) 
「夜久一(やくはじめ)」
 8pm- チャージ:自由料金制(投げ銭)

 AZUMIさんとこないだ来たばっかりですけど、ヤクがまた来てくれます。前回より気軽に聞きに来てほしいそうです。のんびりやりましょう。
 投げ銭の他に、食料でもいいんじゃないかなあ。こないだステージ後半で歌詞が飛んでしまったのは、栄養が足りてないからに違いない。ヤクに何か食べさせてやってー。

7/9(日) 恥ずかしながら翌日7/10が店主の誕生日です。週末にイベントも入らず、自分の誕生日でもダシにしてイベントでもやらなくちゃと思いつつ、ダメでした。残念。

7/14(金)
 「カツヲスペシャル!作曲スペシャル!!!」
 8pm- Charge:自由料金制(投げ銭)
【出演】
沢田穣治(bass)、沼直也(drums)、和田充弘(trombone)
馬場孝喜(guitar)、田尻有太(piano)、前川朋子(voice)
【DJ】オーノ”ゆるDeep”ぶなオ(Voices Inside)

 Cane'sから宇宙へ!
 毎度おなじみになりつつあります、カツヲスペシャルです!凄腕プレーヤーでありながら作曲家でもあるカツヲスペシャルのメンバーたち。ファーストステージでは「作曲」にフォーカスして、メンバーの曲を演奏します。
新しい曲が生まれる瞬間にぜひお立合いください~!
 カツヲスペシャルは、ベーシストでアレンジャー&コンポーザーそして音楽プロデューサーの沢田穣治(ショーロ・クラブ)が率いる実験的音楽集団。日頃さまざまなジャンルで活躍する一流プレーヤーたちが集い、沢田穣治の曲をはじめとした、現代音楽に挑戦するバンドです。前回から田尻有太も参加。堅苦しくなく、わいわいとやっておりますので、お気軽にお立ち寄りください!

7/15(土) 
 「Voices Inside vol. 113 Funk 50周年!
~After The Cold Sweat~」
 7pm– No Charge
【Disc Jockey】二見潤、大野正雄、関根雅晴
【ゲスト】GEN(Three Amigos)、久保田”ファン研部長”耕

 1967年7月に一発の爆弾(Cold Sweat)が落とされた。それは全ての音楽、そして歴史をも変えてしまう。ここからファンク暦が始まった。
 ファンクが爆発し、広まっていくファンク暦元年1967年から1972年頃までのファンク、ファンキー・ソウルを、ハマのGENさん、久保田”ファン研部長”耕くんをゲストに掘り下げていきます!

7/17(月祝) 
「Next To Silence Trio」
 Open 19:00 / Start 20:00
 Charge:自由料金制(投げ銭)
【出演】
田尻有太(Piano)、沢田穣治(Bass)、沼直也(Drums)

 Cane'sから世界へ!Jazzという言葉はもはや使わなくていい。ピアノトリオの新しいサウンドを聞いてください。

7/21(金) Free Friday #33
 関根さんの「カンコン金#5」
 9pm- No Charge
【カウンターDJ】関根雅晴(Voices Inside)

 60年代からブラック・ミュージックをリアルタイムで聞き続けてきた関根さんの、音楽体験をレコードを通してトレースしていくシリーズ。前回で78年あたりまで行きましたが、ここいらでちょっと一服。
 70年代によく聞いたもの特集ということで、ノンジャンルでSoul〜DOOWOP~Hawaiiとのんびり、まったりとやっていただこうと思います。

7/22(土)
 ”After h'Our Rock #8”
 Open 19:00 / Start 19:30 No Charge
【DJ】George Oikawa、karyang、sister☆m、makizoo

 今回は「ぎょーざ会」で大活躍のかーやんが初参加してくださいま〜す🎶例年通り、猛暑(噂によるとスーパー猛暑、だとか)が予想されている今年の夏をHot&Coolな音楽と冷えたビールで乗り切りましょう‼︎皆様のお越しを心よりお待ちしております(^^)ケインズで乾杯しましょう〜🍻

7/23(日)
 ”Irish Session #34”
 5pm- No Charge

 2014年秋から毎月続けている自由参加のセッションです。主宰はフィドラー椎野さん。終了時間は特に決めておりませんが、だいたい8時から9時ごろまで続きます。参加してくださる皆様をお待ちしています。

7/26(水) かわい治療院presents
 「かわECM Vol.14
〜雨よ降れ降れもっと降れ!思い出はいつも雨だった〜バースデーイブスペシャル!」
 9pm- No Charge
【カウンターDJ】かわい治療院、tsk(たぶん)
【ソロピアノ&クラシック】田尻”TJR”有太

 ドイツのコンテンポラリー音楽レーベル「ECM」をこよなく愛する心のマッサージ師かわい君が翌日に誕生日を控えて開催する今回の「かわECM」は、梅雨が明けてもきっと雨降る雨男に祝福の雨が降る。どうせ降るんだからもっと降ってくれ。でもくもり空ならいつでも逢いたいです♡

7/29(土) 
「今西太一 ワンマンショー」
 open 19:00 / start 20:00  charge ¥2000

 茅ヶ崎、辻堂と湘南3デイズの今西太一、魂の声とギターのワンマンショーは藤沢で!

8/4(金) TBA(カオリーニョ藤原)

8/6(日) Cane's田火田共催
 「地曳網2017」
 朝9時現地集合(網の引き上げは11時の予定です)
【場所】鵠沼海岸 堀川網
 (駐車スペースが多少ありますが早いもん勝ちです)
【参加費】 大人4000円
前払3500円(各店舗にて事前にお支払いいただける方)
小人 無料(子連れ大歓迎です)

 飲み物食べ物、持ち込み歓迎。モヒート他ドリンク類は別途、適値にて販売いたします。今年も、今年こそ「獲れた魚は全て食べ尽くす」という目標を果たすべく、包丁人が魚を捌きまくります。BBQの炭火鉄板は用意しますので、焼きたいものがある方はぜひご持参ください。
 ご家族友人子供たち、職場の仲間に気になる異性同性などお誘い合わせの上、奮ってご参加ください!

8/10(木) Soul Kingfisher
8/11(金祝) 藤沢歌謡会#24
8/12(土) キラ金スピンオフ
8/19(土) Voices Inside #114
 【LIVE】ザディコ・キックス、ロス・ロイヤル・フレイムス

8/20(日)新企画!「しんページェントvol.1」
open 18:30/start 19:00 チャージ:自由料金制(投げ銭)
 【出演】近田心平、岡秀年

8/26(土)みやしたじろっく
8/27(日)よみきかせのみきかせ#21
9/16(土)Voices Inside#115
9/23(土)After h'Our Rock #9
9/24(日)松原里佳&沢田穣治
10/7(土)藤沢歌謡会#25
10/8(日)よみきかせのみきかせ#22
10/9(月)キャットニャンダフルフォーク部竹田信吾DUO
10/14(土)Frank Zappaナイト「つらい浮世」第3夜
10/21(土)Voices Inside#116

 Cane'sでのライブ録音をカセット・テープで作品化するカセット・レーベル企画が進行中です。ご期待ください!第一弾は田尻のトリオ”NST”の予定です。



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# by barcanes | 2017-07-31 23:53 | イベント | Trackback | Comments(0)

アフターな我々のAOR

7/22(土)

makizooことマキちゃん主宰のレコード・イベント「After h’Our Rock」8回目。普段あまりロックを聞かない店主ですので、特に自分の持っていないハードロックやメタル、同時代のヘヴィー・ロックなどを聞いて耳に刺激とサウンドの勉強を期待した。毎回違ったゲストを迎える今回は、南口の餃子屋さんで定例のイベントを盛り上げているというカーヤンさん(同い年!)、「藤沢歌謡会」でおなじみジョージ・オイカワさん、そしてsister☆mこと美魔女ミンさんの3名。

始まってみると、歌謡曲からBES、ポップなロックなど和洋含めてわりとポップでオールジャンルな内容だった。どちらかというと「我思うAOR」という感じだったかなという気がしないでもなかったが、そもそも「我思う、人それぞれのロック」がテーマなので、それで問題も間違いもない。まさにロックだったものが年月が経って「AOR」となることもあれば、ロックだったはずのものがAORとして聞こえるようになるものもあるだろうし、むしろ全てのものをAORとして、大人のロックとして楽しむことができるようになってしまうのである。

大人になればいろいろな思い出が、全てとは言わないまでも同列に並んで、嫌なことも苦い記憶もどこか角が取れて丸くなってゆくものだ。しかし丸くなるだけが大人ではないので、トゲトゲしたものもドスドスしたものもデスデスしたものもあるはずだ。大人の現行のロックも聞きたいような気がした。選曲がどうこうではないのだが、サウンド的な刺激が少々物足りなかったかな。

たまたま音量の大きな日に現れた巨匠が、「今日は不良の日か」と言い残して帰っていったのが可笑しかった。みなさん盛り上がって踊ってたのが衝撃的だったのかもしれない。そういった意味でも十分に、大人のロックなイベントだった。驚きを与えたかもしれないというところで。
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この日来てくださったのはその他にも、久しぶりの以前の常連さん。「もう最近どこにも飲みに行かなくなっちゃった。タバコ止めてから、どこもタバコのニオイが気になるようになっちゃってさ。でも今日は一本吸っちゃおうかな。バラでちょうだい。たまに吸うとやっぱり美味しいな。」

やはりタバコの匂いを気にする方は増えているのだろう。私はあの電子タバコのニオイの方が臭くて嫌ですけど、あれなら平気という人もいるらしいので不思議だ。まあタバコ吸いの自分だって他人の煙が嫌な時もあるのだから、大きなことは言えない。だいたいタバコに嫌な顔する人はそれまで吸ってて止めた人ですね。あれはある種の自己嫌悪ですよ、過去の自分に対する。現場の統計上。

パーティー帰りの客人がアフロのヅラを持っていて、被ってみたら、「マスターも昔そんな髪型してましたよね」と隣の客人が言う。あ、もう10年ぐらい前ですけど。それ以来の来店とのこと。早い時間にもうお一人、10数年ぶりという方がいらした。お顔はなんとなく、話しぶりもなんとなく、「同じ年ですよね」と、でも思い出せない。申し訳ない。でも過去の自分を切り捨ててしまっているところもあるのかもしれない。止めずに続けるためには、自己嫌悪しないように、そうして忘れるようにしてしまっているのかもしれない。

と同時に過去を美化してしまい、もしかしたら美化された過去と今を比較して「昔は良かった」と今を卑下するくらいなら、過去を忘れずに悪者として嫌悪してでも、前に進んでいけるぐらいの方が強い人なのだろう。アフターな我々はなんにせよ、過去と闘ったり笑ったり再発見したりして、付き合い続けていかなければならないのだろう。


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# by barcanes | 2017-07-28 23:19 | 日記 | Trackback | Comments(0)

夏の郊外へ/ハワイ〜DooWap〜南部R&B

7/21(金)

関根さんの金曜日5回目は、これまでのリアルタイム音楽トレース・シリーズは一休みして、夏らしくハワイアンから。ソウル好きサーファーだった若き日の関根さんは、70年代半ばのサーフィン映画からハワイ音楽に傾倒していった。ちょうどソウルも薄く軽くなりゆく時代。リアルタイムのブラック・ミュージックへの関心が薄れていくというのも分かる気がする。ライ・クーダーが参加したギャビー・パヒヌイからハワイアンを知った私のような者とも、やはり似たような趣向性があったのだと思える。

興味深いのはそのタイムラグの周期で、その日集まったVoicesクルーなど40代半ばのメンバーたちと関根さんとの歳の差は10数年(私とは19歳違い)。音源の再評価や再発などのタイミングがちょうど合ったのかもしれない。例えば自分にとって、6つ上のアニキたちとは高校のOB、バイト時代、そして現在のお店でもやたら縁があって、ひと世代ふた世代ぐらいのギャップがちょうど良いのかもしれない。しかし、近似の小さなズレを合わせるのが難しいように、同世代でもなかなか似たような趣向を持ち合わせる人と出会うのは難しいのに、小波の周波が周期の大きいところで大波となって重なり合うということが起きるのかもしれない。どーでもいい論考かな。

それにしてもハワイアンのレコードの録音が素晴らしい。おそらく70年代後半にもなると、西海岸あたりのエンジニアがハワイに移っているのではないだろうか。(全く証左してませんが。)テナーからファルセットに抜けてゆくふくよかなボーカルももちろんだが、特にギターのアコースティックの音色が素晴らしい。スラック・キー・ギターのすっきりとして広がりある弦の響きは、サウンドの中核に置かれるべくして丁寧に作られているように感じられる。

さて我々が若い頃に好きになった音楽は関根さんが若い頃に好きなった音楽で、もちろん既に過去の音楽。そして20代の関根さんも次第に、当時の過去の音楽に傾倒してゆくのである。特に、DooWapなどのコーラス・グループ。ニューヨーク、西海岸、そしてシカゴあたりと、東中西各地域の特色を尋ねながら聞いていった。西海岸は「オープン・ハーモニー」が特徴とのこと。通常上から二つ目の声がメロディラインとなる「クローズド」に対して、一番上の声がメロディとなる、とのことですが、間違ってたらゴメンナサイ。

近年わりと国内のゴスペル/グリー系のコーラス・グループが人気あるのは好ましいとは思うのだけど、まあぶっちゃけDooWapに対するリスペクトがなさすぎるのが物足りない気がしてしまう。おそらく難しいのだと思う。ブラックのコーラス・グループもソウルの時代になって、おそらく(おそらくばかりでスミマセン)楽器のアレンジの幅が広がり、またリードシンガーの個人的な力量がプッシュされる時代になり、ボーカル・アレンジの発展が止まったのだと思う。DooWapの時代のコーラスワークは、伴奏に頼らずに成立するような工夫された複雑さを持ち、その時代ならではの競い合いの中での発展を遂げた後、バベルの塔のように急速に廃れていった。

おっと、コーラス・グループのハーモニーはバベルの塔なのか。リード・シンガーの力量による個人主義、あるいは職人的スタジオ・ミュージシャンとエンジニアリングの組織力がそれを崩壊させたのだろうか。無為な問いを立ててしまったかもしれない。しかしその後のあらゆるアカペラ的グループのなし得ることができなかったような何かが、この時代のコーラス・グループが発展させたコーラス・ワークに見いだせるはずだ。きっとそれ以上のものがないからこそ、この時代のコーラス・グループに入れ込む者がいるのだと思う。

折に触れ関根さんにはR&B、ゴスペル、ソウルのコーラス・グループの貴重なレコードを聞かせてもらってきたので、いつの間にか耳に馴染んだのかもしれないが、私もその魅力にようやく気付いてしまったようだ。もし歌を歌える人が4人ぐらいいたら、バンドよりもコーラス・グループをやりたくなっちゃうかもしれない。でも僕らみんな歌が下手だからなあ。

ハワイ、コーラス・グループときて、この日の3本柱のもうひとつはR&B。ニューオーリンズ、ルイジアナ、テキサスあたりの、南部のリズム&ブルーズに特に入れ込んだという関根さん、意外にも「シカゴは避けた」というのが興味深い。確かにスタジオ・ワークの発展が早かったCHESSを筆頭に、シカゴはブルーズも都会的だ。シカゴとは一線を引いていたような南部出身のブルーズ・マン、特にエルモア・ジェイムズが関根さんのフェイバリットだそうだ。今度エルモア特集をやろう!

こうして振り返ってみると、この夜は関根さんのアーバンな嗜好が通底していたように思える。音楽が洗練と大量消費に向かうのと同時代に既にその逆方向へと、人間臭さと田舎臭さの郊外へと精神が向かっていった。そんな関根さんが若い頃から波乗りに遊びにきていた湘南の海辺に移住して来られ、この店でレコードを聞かせてくれるようになったのも、やはり世代を超えた縁があったとしか思えない。

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# by barcanes | 2017-07-28 21:33 | 日記 | Trackback | Comments(0)